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確定拠出年金の基礎知識 / 住宅ローン控除があればiDeCo(イデコ)は加入しないほうがいいの?

【手数料等の税率については、2019年9月30日時点のものです。】

住宅ローン控除があればiDeCo(イデコ)は加入しないほうがいいの?

(写真=Sasun Bughdaryan/Shutterstock.com)

住宅ローン控除もiDeCo(イデコ)もいずれも税制優遇のある制度だ。しかし、住宅ローン控除制度を利用している場合、税制優遇目的でiDeCo(イデコ)に加入してもあまり恩恵を受けられないケースが発生することもある。

住宅ローン控除(住宅借入金等特別税額控除)制度のおさらい

住宅ローン控除は、返済期間10年以上の住宅ローン等を利用してマイホームを新築、購入または増改築し、一定の要件に該当すれば、入居した年以後の一定の期間、所得税額から控除できる制度である。控除額は、年末の住宅ローン残高の1%である。

入居を開始した時期によって控除額は異なるが、控除できる金額は、各年最高40万円で10年間、所得税から控除できる(2019年10月から2020年12月末までに入居した場合の控除期間は13年* )。また、認定長期優良住宅等の場合は、各年最大50万円が控除額の上限額となる。
*11年目〜13年目は、次の1・2のうちいずれか少ない方の金額が3年間にわたり所得税
 額から控除される。
 1、住宅ローン残高又は住宅の取得対価(上限4,000万円)のうちいずれか少ない方の
   金額の1%
 2、建物の取得価格(上限4,000万円)の2%÷3

住宅ローンとiDeCoは税制優遇の種類が違う 所得控除と税額控除の違い

税制優遇といっても住宅ローンとiDeCoでは、軽減効果の大きさは異なる。まずはその違いから確認しよう。

給与所得者の場合、最終的に支払うべき所得税は以下の計算に基づいて決められる。

【所得税を求める計算式】
・給与の収入金額-給与所得控除額=給与所得
・給与所得-所得控除=課税所得
・課税所得×税率=所得税額
・所得税額-税額控除=最終的に支払う所得税

iDeCo(イデコ)の場合、掛金が全額「所得控除」の対象となり、掛金を拠出することで小規模企業共済等掛金控除に該当し、課税所得が減ることによって税金が軽減される。そのため、所得控除の金額すべてが税額から引かれるわけではない。

一方の住宅ローン控除は、所得税額から直接差し引く「税額控除」の対象となる。2009年から2021年までの間に入居し、所得税の住宅ローン控除の適用を受ける場合には、所得税から引ききれなかった控除額分が翌年度の住民税(所得割額)から差し引かれる仕組みだ。

なお、住民税の住宅ローン控除には限度額があり、2014年3月までに入居した場合、前年分の所得税の課税総所得金額等の5%または9万7,500円のどちらか少ない額が上限となる。また、2014年4月から2021年までの入居で住宅購入費等に係る消費税率が8%または10%の場合は、前年分の所得税の課税総所得金額等の7%または13万6,500円のどちらか少ない額が上限となる。

税の軽減効果という観点で比較すると、所得税から直接差引ける「税額控除」のほうがインパクトは大きい。そして、税額控除で支払うべき税金がすべて差引けるのであれば、iDeCoによる所得控除の効果は無いというわけだ。次では具体的な判断の仕方を見ていこう。

iDeCo(イデコ)加入の判断は納税額の確認から

住宅ローン控除の適用を受けている場合、まず自身の所得税と住民税を把握してからiDeCo(イデコ)に加入するかどうかの判断のひとつだ。給与所得者の場合、年末調整後の源泉徴収額を見れば所得税額を確認できる。

住宅ローン控除で本来支払うべき所得税がゼロになるのであれば、iDeCoによる掛金の所得控除の効果は薄いと言える。ただ、住民税(所得割額)を払っているのであれば、iDeCo(イデコ)に加入することで税の軽減効果は得られる。ただし、住民税(所得割額)もゼロであればiDeCo(イデコ)に加入して、税金を減らすメリットは現状では得られないことになる。

具体的な選択肢としては、例えば住宅ローン控除が最大限活用できる範囲内でiDeCo(イデコ)の拠出額を決めるのも1つの手だろう。あるいは、iDeCo(イデコ)には加入せずにその分を貯蓄して、繰上返済の一部に充当してトータルの負担を減らす選択肢もある。

しかし、住宅ローン控除は控除期間が限られている。控除期間中は、iDeCo(イデコ)に加入して税の軽減効果を受けられない場合でも、運用益が非課税になるメリットもある。投資信託を活用して非課税で長期運用することができるわけだ。

住宅ローンの控除額の減少や住宅ローン控除の適用期間が終われば、iDeCo(イデコ)の掛金の所得控除メリットを受けられるようになり、所得税・住民税が軽減できる。iDeCoを単なる税の軽減効果のために使うのではなく、老後の資金設計の仕組み作りの1つとして活用するのが良いのではないだろうか。

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執筆: 株式会社ZUU
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