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確定拠出年金の基礎知識 / iDeCo(イデコ)の資産を受け取る時、どんな控除が利用できる?

iDeCo(イデコ)の資産を受け取る時、どんな控除が利用できる?

(写真=bakhistudio/Shutterstock.com)

個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)は、掛金を拠出するときや運用益に税金がかからないという税制メリットがあるが、受け取り時には所得税がかかる。しかし、受け取り時にかかる税金にもじつは優遇措置が設けられている。今回は、この受け取り時の税制メリットとその上手な利用法を紹介する。

iDeCoの受け取り方法は2種類ある!

まずiDeCo資産の受け取り方法は、一括(一時金)と分割(年金)の2種類があることを知っておこう。

一括(一時金)の場合、それまで積み立ててきた資産を、1回ですべて受け取ることになる。分割(年金)の場合、受け取る期間および受け取り月を設定して分割で受け取っていくが、受け取り期間や受け取り回数は金融機関によって異なる。

また、金融機関によっては、一括(一時金)と分割(年金)を併用できるところもある。例えば、資産の50%を一時金として受け取り、残りの50%を分割して受け取るという方法が可能なところもあるのだ。

利用できる控除と注意点

iDeCoを受け取る時に利用できる控除は、受け取り方によって異なる。

まず、一括(一時金)で受け取る場合に利用できるのが「退職所得控除」である。退職所得控除の額は、iDeCoへの加入年数(=掛金を積み立てた期間)で決まる。控除額は、加入年数が20年までは1年につき40万円、20年を超えると1年につき70万円ずつ増える。例えば、加入期間が30年の場合、退職所得控除額は20年×40万円+10年×70万円=1,500万円となる。つまりこの場合、1,500万円までは税金がかからないということである。

気をつけなければならないのは、退職所得控除は、iDeCoだけではなく企業から支給される退職金なども合算した額について適用される点だ。企業から退職金が1,000万円、iDeCoの資産が800万円の場合、これらは合算されて1,800万円になる。上の例だと退職所得控除は1,500万円なので、1,800万円から1,500万円を引いた300万円に対し課税される。

次に、分割(年金)で受け取る場合に利用できるのが「公的年金等控除」である。この公的年金等控除の金額は、年金額によって決まる。

具体的には、65歳未満の人であれば1年間に70万円までであれば受取り時に税金はかからないし、65歳以上になると年間120万円までであれば非課税になる。

ただし、この場合も注意点があり、年間70万円もしくは120万円というのは、iDeCoだけではなく他の年金制度も合わせた額という点だ。他の年金制度とは、国民年金・厚生年金保険・共済年金などの公的年金の他に、国民年金基金、厚生年金基金、確定給付企業年金などの私的年金も含まれる。なお、「つなぎ保険」として民間の生命保険会社から販売されている個人年金保険は、公的年金等控除の対象ではないことも知っておこう。

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結局どの受け取り方がいいのか?

60歳以降でiDeCoの資産を受け取る場合、2種類の控除をいかに上手く利用できるかがポイントになるが、その利用の仕方は、人によって異なる。

もともと確定拠出年金は、自営業者や企業年金の無い会社員の方など、退職金が無い人を対象としていた制度である。よって、これらの人は、60歳以降一括(一時金)で受け取っても、退職所得控除をフルに活用することができる。

しかし、企業から退職金が出る会社員の場合は、退職金とiDeCoの資産の合計額によっては退職所得控除の額に収まらず、税金を多く払わなければならなくなる可能性もある。その場合は、分割(年金)で受け取ることも検討しよう。

分割(年金)で受け取る場合は、タイミングにも注意が必要だ。前述の通り、公的年金等控除の額は65歳未満だと70万円、65歳以上だと120万円と差があるが、ほとんどの人は65歳から国民年金や厚生年金を受け取るはずである。公的年金の金額によっては、iDeCoは60歳から65歳までに受け取った方が控除額を多く使えるという考え方もある。

2つの受け取り方を併用する場合、例えば、60歳の時に退職所得控除を受けられる額から、企業から受け取る退職金を引いた額の分だけiDeCoの資産を一括(一時金)で受け取り、それ以外は65歳までに分割(年金)で受け取るという方法も考えられる。

前述のように、一括(一時金)と分割(年金)の併用は利用できる金融機関が限られるので、iDeCo口座を開く金融機関を選ぶ際のポイントの一つとして考慮しておこう。

まとめ

iDeCoは拠出時・運用時に税金がかからない分、本来ならば受け取り時に課税する必要がある。しかし、実際は、iDeCoの資産を受け取る時にも大きな税制メリットを利用することができる。どの控除をどの程度利用したらいいのかは、加入年数や資産額、職業によって変わるが、老後資金を無駄なく受け取れるよう、2つの控除を正しく理解して上手に利用するようにしよう。

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執筆: 株式会社ZUU
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