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七五三から考える子どもの教育費 iDeCoと同じ運用益非課税効果を持つ「ジュニアNISA」とは

(写真=PIXTA)

その日は、都内に住むKさんにとって忘れられない日になった。長男と長女が、それぞれ5歳と3歳になり、七五三のお祝いをした日だ。それぞれの祖父母も駆けつけてくれて、近くの神社にお参りに行った。

その帰り、近くのレストランで簡単なお祝いの会をセッティング。子どもたちは4人の祖父母からプレゼントを受け取り満足していたのだが、そんな時、Kさんの両親がこんな話をした。

「そういえば、お前の七五三の時だったなぁ。将来のために学費の積立を始めたのは……」(Kさん父)

「そうそう、『学資何とか』という積立保険だったかしら。あの頃は、利息も高い時期で、大学の入学金とか、ほとんどまかなえたのよね」(Kさん母)

「今の人は大変だよね。金利が低いし、かといって将来のインフレも心配。まさか、タンスに積み立てていくわけにもいかないしねぇ……」(Kさん父)

「そんなことないよ。『ジュニアNISA』があるじゃない……」(Kさん母)

当初、Kさんは両親が何を話しているのか分からなかったそうだ。ただ、「七五三を機会に将来のための積み立てを開始しなければいけない」ことだけは理解できた。

「でも『ジュニアNISA』ってなんだ?……」

19歳まで加入できて、管理は親か祖父母の非課税商品?

「ジュニアNISA」とは、子どもの将来のための「少額投資非課税制度」のことで、子どもが18歳になるまでは原則として解約できない。そのため、子どもの大学の入学金などの積み立てに向いている制度と言える。

ジュニアNISAは2016年からスタートした商品だが、2017年から加入対象が拡大した個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」と並行して薦められる、という点で大きく注目されている。

まず簡単にその概要を紹介しておくと、ジュニアNISAは19歳までの日本に居住している人が対象で、1人1口座、毎年80万円を上限に積立投資ができる。配当や分配金、譲渡益などには、本来であれば20.315%の税金がかかってくるのだが、その税金が非課税になる。非課税期間は最長で5年。ただし、非課税期間終了後、新たな「非課税投資枠」に「ロールオーバー(延長)」することで継続が可能だ。

投資可能期間は2016年から2023年まで。ただし、2023年12月以降に非課税期間が満了した資金は、20歳になるまでは一定の金額の範囲内でそのまま非課税で保有することができる。

Kさんは、5歳の息子のために今から「ジュニアNISA」を始めても、息子が20歳になるまではそのまま投資した金額を非課税で保有し続けることができる、ということになる。教育資金として最も出費が必要になる時期の準備資金としては、有利な制度と言っていいだろう。

ただし、リスク(デメリット)もあることには注意が必要だ。まず、18歳になるまでは、原則として解約(払出し)ができないという制限がつく。急にお金が必要となったとしても、ジュニアNISAの資金を使うことは、基本的にはできないわけだ。なお、要件を満たして、制限期間中に払出しを行った場合は、過去の非課税がなかったものとして課税されてしまう。

また、ジュニアNISAで発生した損失は、特定口座や一般口座と損益通算ができず、損失の繰越控除もできない。非課税枠の未使用分を翌年へ繰り越すことはできず、金融機関の変更もできない。非課税の恩恵を受けるためには、それ相応のリスクがあると覚えておこう。

口座の名義は19歳未満の子どものものになるが、口座の管理は名義人の二親等以内の親族に限定されている。二親等以内というのは「両親」もしくは「祖父母」を意味する。投資対象商品は金融機関によっても異なるが、主に投資信託などが中心になる。

自分のライフサイクルに合わせて各種「NISA」を使い分ける?

ところで、父親にせよ、祖父母にせよ、子どもの名義口座にお金を入れるということは、税制上は「生前贈与」となり贈与税の対象になる。年間の贈与税の基礎控除額は110万円。つまり、110万円までは非課税になるわけだ。

ジュニアNISAの投資額は年間80万円以内だから、祖父母が仮に子どもに80万円を贈与したとしても上記の贈与税の非課税範囲内と言える。子どもの七五三の時点から相続のことを考えるのはまだ早い気もするが、ある程度の資産がある人は、早い時期から相続資産の圧縮も兼ねてスタートするのがいい方法かもしれない。

また、祖父母の場合はすでに相続の心配が出てくる年齢だから、できれば早い時期に生前贈与を始めておいたほういいだろう。実際、祖父母が孫の学資の足しにとジュニアNISAを活用する人も少なくない。

従来の「NISA」「ジュニアNISA」「iDeCo」、そして2018年からスタートする「つみたてNISA」と、税制優遇を伴う資産形成のための制度が4種類存在するわけだが、自分や子どものライフサイクルを考えた上で、それぞれの非課税制度を賢く使い分けることが大切だ。実際、投資の目的や年齢に応じて、次のように使い分けることができるはずだ。

● 老後資金……iDeCo(20歳から利用可能、60歳まで中途解約不可)
● 資産形成……NISAもしくはつみたてNISA(20歳から利用可能)
● 教育資金……ジュニアNISA(18歳まで利用可能)

これらの税制優遇措置を利用する上で大切なのは、金融商品をどう組み合わせて資産運用するかということだ。まさに自己責任が問われるわけだが、そういう意味では、金融機関選びが重要になってくる。どんな金融商品を使って運用していけばいいのか、きちんとアドバイスしてくれる金融機関を選ぶことが大切だろう。

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執筆: 株式会社ZUU
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