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TPPで家計が変わる!?TPPと家計への影響について

(写真=Pixel-Shot/Shutterstock.com)

2018年12月に発効されて以降、世間の話題から影を潜めているTPP(環太平洋パートナーシップ協定)。しかし、TPPが発効されたことで、乳製品の値上げなど、家計にも影響が及ぶのは必至だろう。本稿では、まずTPPそのものを解説し、その後、TPPによって値上がりする可能性が高い製品や、株式市場で注目される銘柄などを紹介していく。

そもそもTPPって?

TPPとは「環太平洋パートナーシップ」と呼ばれる、多国間における“経済協定”の略称である。2019年4月時点で、参加国は、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナムの計11ヵ国である。世界各国では輸入商品に関税をかけているが、太平洋を囲む国同士で連携して関税を撤廃し、自由貿易を促進させようというのがTPPの目的である。日本は、GDPにおける製造業の輸出が占める割合が高く、TPPで関税が撤廃されれば、その恩恵を受ける業種は少なくない。

TPPの原案は、2000年代半ばまでさかのぼる。当初は、シンガポールやニュージーランドなど4ヵ国の間2005年~2006年にかけて発効され、2000年代後半には他の環太平洋諸国でも議論されるようになった。しかし、日本は当初、TPPの参加には官民とも二の足を踏んでいた。日本では、米に778%、小麦に252%など農作物に関して高い関税を課しており、米・小麦をはじめとする農作物や牛豚肉などが海外から安価で輸入されると、日本国内の農業や畜産業界に深刻なダメージを与えるとの懸念が広がったためだ。そこで、日本はTPPへの参加にあたり、「米・麦・牛豚肉・乳製品・砂糖」の5品目に限って関税を撤廃する方針を打ち出した。

TPPで恩恵を受けるもの、受けないもの

政府の発表やメディアでは、TPP発効による恩恵ばかりが強調されがちだ。しかし、TPPは必ずしもメリットばかりとは限らない。前述の農業や畜産業へのダメージもその1つである。TPPによって、国内農家の生産自給率は下がる一方となりかねない。現在、冷凍牛肉には26.9%の関税が課せられているが、今後段階的に関税が削減されることになっている。それに伴って、輸入牛肉の値段も徐々に下がっていくことが予想される。消費者にとっては朗報だが、畜産農家にとっては死活問題でもある。

一方、乳製品にも関税が掛けられているが、これが機能的に働いているかは疑問が残る。国内畜産農家の総数が減り続けていることや、原材料費や輸送費の高騰などを背景に、2019年4月には牛乳やヨーグルトなど乳製品が相次いで値上げされた。原材料費や輸送費の高騰は日本だけの問題ではないが、関税によって畜産農家の存続性が高まっているかというと、結果はそのようにはなっていない。

株式投資によるTPPのリスクヘッジ

上述したように、TPPには光と影の両面がある。しかし、その両面をきちんと認識しておけば、リスクヘッジに活用することも可能だ。その一つが、TPPによって恩恵を受ける企業、いわゆる「TPP関連株」への投資である。関連株とは、そのテーマによって業績拡大などの恩恵を受ける銘柄群のことだ。業績が拡大すれば、株価の上昇が期待できる。

TPP関連株の一例として、農業向けに機器やサービスを展開している企業が挙げられる。昔から高齢化や継承者不足によって農業従事者の減少が問題視されているが、TPPによって一部の生産品の価格が下がれば、やはり業界へのダメージは避けられない。今後は、人手不足の解消や高付加価値品への生産シフトなどが加速すると思われるが、それを手助けする企業には投資家の関心が集まりそうだ。また、国内農家を保護するため、政府による継続的な予算計上が期待されることも、これらの企業の業績向上の追い風になるだろう。

家計防衛のために貿易交渉もチェック!

TPPには、現時点では「一帯一路構想」を打ち出す中国が加盟していない。米国も、トランプ大統領が就任した直後に、TPPからの離脱を表明している。現在は、日米2国間のみでTAG(物品貿易協定)の交渉が行われている。日本がTPPに加盟している以上、この2大国に対して貿易面で大幅に譲歩することは考えづらいが、この2大国との交渉が日本の貿易の命運を分けるといっても過言ではない。

TPPやこれらの貿易交渉は、やがて家計にも大きく影響してくると予想される。個人ではどうしようもないことと諦めず、政府の貿易交渉に関心を払いつつ、家計を防衛する手段を前もって練りたいところである。

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執筆: 株式会社ZUU
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