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つみたてNISA、「売り時」はいつ?

(写真=Anson0618/Shutterstock.com)

2018年1月から新しく始まった「つみたてNISA」は、一度設定してしまえば毎月自動的に積立が行われるので、運用商品を購入するタイミングに注意を払わなくてもいいというメリットがあるが、逆に、最後に売るタイミングは自分で決定しなければならない。非課税期間が最長20年と長いが、20年後にうまく資産が増えているとは限らないので、遅くとも15年目に入ってからは、売却するタイミングを考える必要がある。今回は、つみたてNISAで売却するタイミングを逃さないためのポイントを紹介する。

売るタイミング① 資金が必要になったら売る

まず、売るタイミングとして最も適切なのは、当たり前の話だが「資金が必要になったとき」である。

例えば、会社を退職して、転職活動にお金がかかる場合や自分で事業を始める時など、まとまったお金が必要になる時がある。そういう状況でも、今までの資産運用がうまく行っていないと売るのを躊躇することもあるだろう。

その時点で買値より下がっている場合、売ると損失が確定してしまう。しかし、そもそもつみたてNISAの特徴は、いつでも換金が可能ということである。つまり必要な時にすぐ使えることがつみたてNISAのメリットなのである。

買値は過去の金額なので、金融商品の現在価値とは関係がない。また、買値がいくらだからと言って、将来の値段に影響するものでもない。例えば1年前は1万円だったが現在5,000円になった投資信託Aと、1年前に2,000円だったが現在5,000円になっている投資信託Bの価値は同じで、どちらがこれから値上がりするのかは誰にもわからないのである。

もっともやってはいけないのは、損失が確定するからと言ってつみたてNISAを売却せずに、他の金融機関から借入れをすることである。つみたてNISAなどの投資信託がリスクをとった運用により資産を増やせる可能性があるのに対し、借金は無条件に借入利息がつく。長期的に考えると、借金はもっとも効率が悪い投資なのである(逆に、借金の返済はもっとも効率の良い投資であるとも言える)。

売るタイミング② 目標金額に達したら売る

資産運用における理想的な出口戦略の一つは、目標金額をあらかじめ設定し、その目標金額に達したら売却するという方法である。

しかし、目標金額を設定するかは、様々な考え方があり難しい。つみたてNISAで形成したお金をどの目的に使うかにもよるが、例えば、ニーズが比較的多い「老後資金の確保」という目的を考えてみよう。

老後の生活資金を正確に見積もるのは難しいが、例えば、夫婦2人、月30万円で生活すると仮定した場合、65歳から日本人の平均寿命である84歳までの19年間で、30万円×12月×19年=6,840万円必要になる。その他、予備のための資金なども考慮して、65歳時点で約7,000万円もの資金が必要だとする。

厚生労働省が2016年に行った「年金制度基礎調査」によると、厚生年金を現在受け取っている人の平均年金額は151万2,000円(男性195万3,000円、女性115万5,000円)なので、夫婦合わせると月々25万円程度になる。今後、公的年金の水準が減ることは十分に考えられるので、仮に年金額が月20万円に減ると仮定すると、65歳から受け取れる年金の総額は、20万円×12月×19年=4,560万円となる。

そして、公的年金以外にも、退職金もしくは確定拠出年金で1,500万円程度受給できる見込みだとした場合、つみたてNISAで目標とする金額は、7,000万円 – 4,560万円 – 1,500万円 = 940万円と計算できる。

つまり、この場合、つみたてNISAの資産が940万円になった時が売却する最適なタイミングということになる。

売るタイミング③ 目標利率を上回ったら売る

勤務先が導入する企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入している人なら、「想定利回り」という数値を見たことがあるだろうか。想定利回りとは、会社が「これぐらいの利率で運用できたら、従来の退職金と同じ額が受給できる」という目安として設定している数値である。

この想定利回りの考え方を、iDeCoに導入するという手もある。

例えば、毎月2万円ずつ積み立て、年率3%で運用できた場合、5年後には元金120万円に対して資産は約129万円、10年後は元金240万円に対して資産は約279万円、15年後では元金360万円に対して約426万円となる。

つみたてNISAは投資信託での運用が主体となるので、ある時は利益が出るが、ある時期は損失が出ることもある。したがって、10年後の時点で損失が出ていても、15年後に平均の運用利率が3%を超えていたら(=積立額が426万円を超えていたら)、運用がうまくいったとして商品を売却するのも一つの手だろう。

まとめ

最後に、目標金額と目標利率はどちらも設定しておくことが望ましい。投資額が300万円なのに目標金額を2,000万円にしても達成できる見込みは少ないし、目標利率を30%とするのも現実的ではないため、両方の側面から適切な目標を考えてみよう。大切なのは、売却するタイミングは投資前に設定し、その時が訪れたら躊躇なく売ることである。欲を出して売れずに価格が下がってしまう事態にだけはならないように注意しよう。

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執筆: 株式会社ZUU
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