運用益が非課税であることから、投資や資産運用の目的で「確定拠出年金」を始める人が多くなってきています。
自分自身で運用商品を自由に選ぶことができるのが特徴の制度ですが、
一方で、どの運用商品を選べばよいのか分からず悩んでしまう人も多くいらっしゃいます。
そのため、最近では株式や債券、不動産の投資信託などに分散投資ができる「バランス型投資信託」に再び人気が集まっています。
今回は、この「バランス型投資信託」について詳しく解説していきます。
リスクを抑えるなら「分散投資」が基本
「バランス型投資信託」の解説の前に、まずは投資の基本的な考え方である「分散投資」について説明します。
「投資」というと、リターンを狙える可能性がある反面リスクも非常に高いイメージが強いかと思います。ギャンブルに近いイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
もちろん投資は、値動きをするため、一定のリスクはつきものですが、投資のリスクは「分散」させることが可能です。
たとえば、ある運用商品が暴落したとしても、運用商品を1つに絞らず複数に分散させた運用をしておけば、ダメージは大きくならず部分的で済みます。
また、相場は時期によって上下動するため、短期的に一気に資産を集中投下すると、そのとき相場が下落している場合のダメージが大きくなります。そのため、時間を分散させて「長期投資」をする方がリスクを抑えられる効果があるのです。
このように、上手な投資をするうえで値動きの異なる金融商品に「分散」、長期で運用して時間を「分散」するのは必要不可欠です。
バランス型投資信託とは?
確定拠出年金の投資信託には、投資先や手法など様々なものがあります。
・日本株式
・日本債券
・外国株式
・外国債券
・国内不動産(リート)
・外国不動産(リート)など
これらの銘柄をしっかりと調べ、なるべく細かく分散投資をするのが理想的な方法です。
しかし、経験や知識の浅い方や忙しくて多くの時間がない人にとって、この方法はハードルが高く感じられます。
そんな問題を解消してくれるのが「バランス型投資信託」です。
自動でバランスよく複数銘柄に振り分けてくれる投資信託のことです。始めたばかりでまだ知識の浅い方や普段忙しくて手間を省きたい方にとっては非常にオススメの商品といえるでしょう。
バランス型にも「リスク」はある
バランス型投資信託にも、リスクの度合いによって3つの種類が存在します。
・ローリスク・ローリターン型(安定型)
・ミドルリスク・ミドルリターン型(安定成長型)
・ハイリスク・ハイリターン型(成長型)
一般的に、株式の比率が高ければ高いほど、ハイリスク・ハイリターンになります。
このようにバランス型投資信託では、分散投資をしながらも、ある程度のリスクをとって高いリターンをえる事も可能となります。
バランス型投信のメリット
バランス型投資信託のメリットは、やはり「リスクの分散」ができることです。
自動的に複数の投資先に配分をを割り振ることができるため、手間なく簡単にリスクを減らすことができます。
また、少額投資が可能な点もバランス型投資信託のメリットです。
例えば、株式に投資する場合は決められた株数単位に資金が届かなければ投資することはできませんが、バランス型投資信託であれば少額から投資が可能となります。
デメリットは手数料の高さ
分散投資が魅力のバランス型投資信託ですが、インデックス型に比べて手数料が割高になってしまうのがデメリットです。
手間のかかる複数の資産管理を運用会社に負担してもらうため、一定の手数料がかかるのは仕方ありません。
手数料をかける分の運用成果が得られているのかどうかは、定期的にチェックをした方が良いでしょう。
とはいえ、知識が少なくても分散投資をプロに任せられるのは大きなメリットです。
ぜひ、これから確定拠出年金を始める方や、運用商品の見直しを行う方は、一度バランス型投資信託を検討してみてはいかがでしょうか。
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