橋詰:ZUU online presents 笑って役だつマネークリニック。この番組では、経済金融メディアZUU onlineのサポートのもと、最新の経済や金融に関するニュース、資産形成、ライフスタイルに役だつ身近な情報まで、篠原さんと分かりやすく面白くお伝えしていきます。
篠原:ファイナンシャル・プランナーの篠原充彦です。
橋詰:ABCアナウンサー、橋詰優子です。今日は、サラリーマンにも役だつ「医療費控除」について徹底解説スペシャルです。篠原さん、わかりやすい解説をぜひお願いします。
篠原:わかりました。本題に入る前に、まずは年末調整について説明しましょうか。年末調整って、この時期になると、サラリーマンの方、会社からいろいろ言われません?「書類出してくださいよ」とか。
橋詰:はい。もう期限がいついつまでなんで、この日まで人事部に提出してくださいね。みたいなこと言われてね。
篠原:あたふたしますね。ところで、医療費控除って橋詰さん実際に申告されたことあります?
橋詰:実はね、私は結構してるんです。ちまちま領収書をためていて、それを1年分計算してみると、あんがい10万円を超えるので。
篠原:いま、重要なキーワードが出ましたね。はい、そうです。医療費が年間10万円以上かかった方は、「医療費控除」を利用できるんですね。
橋詰:これは世帯合算なので、自分ひとりの医療費だったらそこまでいかなくても、家族の分を足すと10万円を案外超えることがありますよ。
篠原:意外と超えますよね。だから、「私そんなに病院行かないし、関係ないわー」っていうご家庭も、もしかしたら医療費控除の対象になるかもしれません。
橋詰:そうです。
篠原:あと、年間の所得が200万円以下の方については、医療費が10万円以上かかっていなくても、所得の5パーセントを超えた部分がすべて医療費控除の対象になるんですよ。
橋詰:ええ?それは知りませんでした。
篠原:例えば、年間所得が100万円の方でしたら、100万円の5パーセントは5万円なので、5万円を超えた部分がすべて医療費控除の対象になります。
橋詰:なるほど。
篠原:なお、医療費控除は年末調整で申告することはできず、必ず確定申告をしなければなりません。医療費控除の記事を検索してみると、「年末調整じゃなくて確定申告ですよー」って書かれているものが結構多いんです。
橋詰:勘違いされている方が結構いらっしゃるってことですね?
篠原:いらっしゃるでしょうね。そもそも、「年末調整とはなんぞや」と思う方が大半かもしれません。
橋詰:まず、年末調整についてさくっと教えていただけますか?
篠原:会社員、サラリーマンの方は、確定申告をしない代わりに、毎月毎月、給与から概算で税金を天引きされているわけですよ。
橋詰:あー、おおざっぱに、だいたいこれくらいってかんじで取られているんですね。
篠原:概算で、「だいたいこの人はこれくらいやな」って所得税を天引きしとくんですね。1月から12月まで。そして、12月のお給料をもらった時点で1年間のお給料の額が確定するじゃないですか。確定した瞬間に、税金を概算で取りすぎていたかどうかが判明するので、ちゃんと正式に計算したうえで多めに取られすぎていた税金が返ってくるのが年末調整のしくみです。取りすぎた税金を戻すことを「還付」っていうんですね。
橋詰:年末調整って、お金が返ってくるものと捉えて間違いないですか?
篠原:そうですね。追加で支払わないといけないケースって稀なんですよ。
橋詰:支払わないといけないこともあるんですか?
篠原:はい。でも、実際にそんな事になったら、けっこう怒りはるでしょ、みなさん。
橋詰:そりゃ、カチンときますね(笑)。
篠原:かちんときますでしょ(笑)。返ってくるほうがいいじゃないですか。だから、概算でちょっと多めに天引きさる傾向にあるのは事実ですよね。自分が払いすぎていた税金が年末に戻ってくるのが、年末調整ですよ。
橋詰:何もしなければ、多めに取られたままになる可能性が高いということですね。
篠原:そうです、そうです。あとは、個人型確定拠出年金、この番組でもよく言っているiDeCo(イデコ)。iDeCoをやっている方にも、掛金の払込証明書が毎年届きます。
橋詰:iDeCoの掛金も控除の対象になりますか?
篠原:はい。それも申告すれば、年末調整で返ってきます。
橋詰:はい、わかりました。
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