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確定拠出年金の基礎知識 / 確定拠出型年金で老後資金の準備 「税制メリット」を計算してみた

確定拠出型年金で老後資金の準備 「税制メリット」を計算してみた

DC

「公的年金は本当にもらえるのだろうか……」と将来を心配されている方も多いのではないだろうか。そのような中で「個人型確定拠出年金(個人型DC)」の注目度が高まりつつある。

2016年5月の法改正により、個人型DCの加入対象者が拡大した。これにより、2017年1月から公務員や専業主婦らも加わり、実質的にほぼすべての人が加入できるようになる。老後資金の準備をしながら、税制メリットも享受できる「確定拠出年金」について紹介しよう。

確定拠出年金(DC)とは?

確定拠出年金は、拠出者が一定の掛金を支払い、年金の受取人である被保険者が自ら運用方法を決定するという年金である。簡単に言えば、運用する金融商品を自分で選択し、その運用を自己責任で行うというものだ。

自分で運用できるというのは、メリットであり、デメリットでもある。運用がうまくいけば資産を増やすことができるが、運用がうまくいかなければ資産を減らすことにもなるからだ。仮に将来的にインフレが起こるようであれば、何らかの形で対策をしていかなければならない。その意味で、効率的に運用できるのが確定拠出年金だ。

また、確定拠出年金の魅力の一つに、税制メリットの効果が大きい点がある。資産運用について興味が無い方でも、可処分所得を増加させることができると聞けば話は変わってくるのではないだろうか。税制メリットの具体的な効果については後述する。

注意点として、確定拠出年金は加入期間10年以上で60歳から受給可能となり、受取開始年齢は60歳~70歳の任意の時点で開始することができるが、それ以前に引き出すことはできない。したがって、いざというときの資金は別に準備しなければならない。また、利用には手数料がかかる。この点に気をつける必要はあるが、将来に備えるという観点からは簡単に引き出せないことがメリットと考えることもできるだろう。

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確定拠出年金には「企業型DC」と「個人型DC」の2種類がある

確定拠出年金には、「企業型」と「個人型」の2種類がある。

「企業型」は、確定拠出年金制度を採用している企業に勤めている会社員が対象で、「個人型」は、自営業者や企業年金を採用していない企業に勤める会社員が対象となっている。ただ、冒頭で述べたように、法改正により2017年1月からは、個人型にはほぼ全ての人が加入できるようになる。

掛金は、①企業型で確定給付型年金がある場合が2万7,500円(月額)まで、②企業型で確定給付型年金がない場合が5万5,000円(同)まで、③個人型で自営業者等が月額6万8,000円(同)まで、④個人型でその他が2万3,000円(同)までが上限となっている 。

税制メリットはどのくらい? 普通口座と個人型DCをシミュレーション

確定拠出年金の税制メリットは、①掛金の拠出時、②運用時、③運用終了時の3つの局面で得ることができる。以下では、普通口座と確定拠出年金で運用する場合、どの程度違いがでるのかシミュレーションしていこう。

ここでは、
・ 被保険者:勤め先に確定拠出年金制度が無い会社員(個人型DC)
・ 課税所得:500万円
・ 掛金  :2万円/月額
・ 運用期間:30年間
・ 想定運用利回り:年複利3%
・ 受け取り時は一時金として受け取る(年金形式で受け取ることもできる)
の条件を想定する。

一つめの「掛金の拠出時」の税制メリットに関して、個人型DCの場合は、掛金が全額所得控除されるため、「2万円×12ヵ月=24万円」が所得から控除される。課税所得が500万円の場合、所得税率は20%、住民税は10%のため、単純計算で「24万円×30%=7万2,000円」が非課税となる。30年間課税所得が変わらないと仮定すると、「7万2,000円×30年=216万円」の差がつくことになる。

二つめの「運用時」の税制メリットに関して、普通口座の場合は、運用益に20.315%の税金がかかるため、それを考慮した場合、30年間の運用益は「328万8,660円」になる。一方の確定拠出年金の場合は、運用益が非課税となるため「440万3,376円」となり、「111万4,716円」も違ってくる。

三つめの「運用終了時」の税制メリットに関して、年金を一時金として受け取るなら「退職所得控除」、年金として受け取るなら公的年金のように「公的年金等控除」が使える。ここでは、一時金で受け取る場合でみていこう。また、退職金と個人型DCを同年に受け取る場合は合算し、退職所得控除を受けることが出来る(ここでは計算の便宜上、退職金は0円とする)。

退職所得控除の計算式は勤続年数(拠出年数)によって変わるが、20年以上の場合「800万円+70万円×(勤続年数(拠出年数)−20年)」で求めることができる。上記の計算式に当てはめると、「800万円+70万円×(30年−20年)=1,500万円」が控除されることになる。

上記の条件で見た時に、個人型DCと普通口座での運用とでは単純計算でも300万円以上の違いが生じる(メリット1・2)。また、今回のケースでは、退職所得控除として1,500万円が控除されるため、受取金にも税金が掛からないことになる。

このように、確定拠出年金は運用の自由度が高く、税制メリットの大きい制度といえるだろう。リスクをとりたくない方は、預金で運用することもできる。どのような運用商品があるのか調べ、確定拠出年金を老後準備の選択肢のひとつとして考えてみてはいかがだろうか。

※当記事は2016年8月現在の税制・関係法令などに基づき記載しております。今後、税務の取扱いなどが変わる場合もございますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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執筆: 株式会社ZUU
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