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確定拠出年金の基礎知識 / 確定拠出年金、巷でオススメされる理由とは?

確定拠出年金、巷でオススメされる理由とは?

DC

「確定拠出年金」という言葉をご存じだろうか。自営業者や企業年金のない会社の従業員が加入できる「私的年金」の一種といえば思い当たる人も多いと思うが、米国の401kプランを参考にして制度化されたため「日本版401k」とも呼ばれている。その日本版401kプランだが、当初想定していたよりも加入者数が伸びないなど、さまざまな問題点が指摘されていた。

ところが2016年5月、国会で「改正確定拠出年金法」が成立。2017年1月から施行される予定で、これまで「自営業者」や「企業年金のない企業に勤務する従業員」にしか加入資格がなかった「個人型確定拠出年金」が、ほとんどの国民が加入できる制度に生まれ変わる。新聞やテレビといったメディアでも取り上げられる機会が増えており、自分の力で老後に備える制度として注目されつつある。

実際に、最新のデータによると確定拠出年金の加入者は増加しており、2016年3月末時点で確定拠出年金の加入者数は、前年同期比で48万人増の約574万人になっている(企業型・個人型合計、厚生労働省調べ)。確定拠出年金専用ファンドの純資産残高も大幅に増加しており、2016年5月末時点で3兆6,639億円(モーニングスター調べ)に達しており、この金額は5年前の2倍に当たる。

まだよく知られていないとはいえ、知っておきたい制度なのは間違いない。自分で創設できる公的年金とは、いったいどんな制度なのか。その仕組みを見てみよう。

オススメされる理由は60歳まで継続される「税効果」

さて、確定拠出年金とは、実際にはどんな制度なのだろうか。周知のように、従来から企業などが行っているのは、あらかじめ退職後に受け取れる給付額が確定している「確定給付型(Defined Benefit Plan、以下DB)」と呼ばれるものだ。それに対して、確定しているのは企業から拠出される金額だけで、退職後の給付金は従業員自身の運用によって決まるのが「確定拠出型(Defined Contribution Plan)」と呼ばれるもので、冒頭で紹介した確定拠出年金がこれに該当する。この確定拠出年金(以下DC)には、「企業型」と「個人型」があり、自営業者や企業年金のない従業員は、後者の「個人型DC」に加入する仕組みになっていた。

2017年1月から、個人型DCの加入資格が大きく拡大する。これにより、企業年金(DB・DC問わず)のある企業の従業員でも個人型DCに加入することが可能になった。

さらに、これまでまったくDCと縁がなかった「専業主婦」「公務員」も加入可能となり、自分自身で老後資金を準備できることになった。この個人型DCにはいくつかのメリットがあるが、とりわけ大きなメリットと言えるのが「税の軽減効果」だ。税の軽減効果と言えば、急速にその利用者が増えているものに「NISA(小額投資非課税制度)」がある。利息や配当金、キャピタルゲインといった収益に対して、20.315%が源泉分離されて課税されるのだが、この部分がNISAは非課税になる。ところが個人型DCの場合、こうした運用時の税効果だけではなく、以下の3段階で税金の軽減メリットがある。簡単に解説しよう。

1. 掛金の積立時

個人型DCの掛金を拠出する際には、全額所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減される。掛金はその加入者の状況によって異なり、上限が設けられているが、上限いっぱいまで税の軽減措置を受けることができる。

掛金の上限額は、自営業者の年額81万6,000円(国民年金基金との合算額)を最高額に、企業年金のない会社員(年額27万6,000円)、専業主婦(年額27万6,000円)、公務員(年額14万4,000円)とばらつきがあるが、たとえば課税所得金額300万円の会社員が毎月2万3,000円の掛金を積み立てた場合、年間5万5,200円(2016年4月現在)の節税効果がある。

2. 運用期間中

一般的に金融商品というものは、利息や配当金といった運用利益に対して所得税や住民税が掛かり、源泉徴収税として20.315%が徴収される。しかし、DCの場合はこれら運用期間中の利益に対しては、すべて「非課税」になる。非課税になるということは、源泉徴収されなかった収益金も元本として組み入れることができ「複利効果」が期待できるわけだ。

さらに、前述のように同様の税効果があるNISAの場合、税が軽減される期間は通常5年、最長でも10年しかない。その点、60歳まで加入できる個人型DCは加入時から継続して税の軽減措置を享受できるというメリットがある。NISAに比べて、その税効果の大きさが分かるはずだ。

3. 受取時

個人型DCは60歳になればいつでも引き出しが可能になる公的年金制度だが、年金として受け取る場合と退職金のような一時金として受け取る方法がある。DC制度では、このいずれかの方法で引き出しても、それぞれ税の軽減措置が受けられるメリットがある。

たとえば一時金として受け取った場合には「退職所得」として、加入期間に応じて退職所得控除が受けられ、一定額まで非課税になる。たとえば、20年超の場合の計算式は「800万円+70万円×(加入期間-20年)」で計算される。加入期間30年の人なら、1,500万円まで非課税になるわけだ。一方、年金で受け取った場合は「公的年金等控除」の対象となり、一定の税の軽減措置を受けられる。

メリット・デメリットを見極め、自分にあった活用を

一方、DCには当然デメリットになる部分もいくつかある。たとえば、60歳まで受け取ることができないため、積立資金は老後資金に限定されてしまう。また、自分で運用するため、運用に失敗すれば掛金(支出)の合計を給付額が下回る、いわゆる元本割れのケースも考えられる。

さらに、問題になるのが「手数料」だ。一定の手数料は避けられない。たとえば、一時金として「国民年金基金連合会」に対して2,777円が必要になる。さらに、同連合会へは月額103円(年間1,236円)も必要だ。

運営管理機関(金融機関)へも月額数百円が必要になる(金融機関によって異なる)。さらに個人型DCには、転職した場合や専業主婦が就職した時に新しい就職先などに持ち運び(ポータビリティー)できる機能があるのだが、その際にも手数料が必要になる。また、DCでは「事務委託先金融機関」として信託銀行を利用することになるが、ここにも月額64円(年768円)がかかる。この他、年金として給付や還付を受ける際にも「事務手数料」が必要になる。

メリット、デメリットをよく見極めて、自分のライフスタイルやライフサイクルに合わせて活用したい。自分の将来を決めるのは自分自身だ。

※当記事は2016年8月現在の税制・関係法令などに基づき記載しております。今後、税務の取扱いなどが変わる場合もございますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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執筆: 株式会社ZUU
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