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確定拠出年金の基礎知識 / iDeCoの税負担軽減額の計算方法は?年収300万円、500万円、700万円で計算してみた!

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iDeCoの税負担軽減額の計算方法は?年収300万円、500万円、700万円で計算してみた!

(画像=sb/stock.adobe.com)

iDeCoは税負担軽減効果が大きいというが、実際に計算してみないとイメージがわかないだろう。今回は、どれだけ税負担が軽くなるかを理解するため、「掛金×年収額」でシミュレーションしてみる。

iDeCoの税制の仕組み

「iDeCoを利用すると税負担が軽減される」というのは、具体的にどういうことだろうか。最初に確認しておこう。

3つの税制メリット

iDeCoの税制メリットは、以下の3つだ。

1.加入者の掛金支払額が全額所得控除になる
まず、掛金の拠出時に税負担が軽減できる。毎年1月から12月までに支払った掛金は、その全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得税の課税基準である課税所得から控除される。通常の資産運用では、投資資金で税負担を軽減することはできない。しかしiDeCoで資産運用すれば、会社員なら最大27万6,000円を控除できる。

2.運用益はすべて非課税
運用益でも税負担を軽減できる。上場株式や投資信託などを投資すると、売却益に対して20.315%(所得税率15.315%+住民税率5%)の税金がかかる。しかしiDeCoで資産運用すれば、運用益はすべて非課税になる。

3.受取時は「公的年金等控除」または「退職所得控除」で税負担を軽減できる
iDeCoで運用した後の資金の受取方法は、3つある。5年以上20年以下の期間で分割して受け取る年金方式、一括で受け取る一時金方式、年金方式と一時金方式を併用して受け取る方式だ。年金方式で受け取ると「公的年金等控除」が適用され、一時金方式で受け取ると「退職所得控除」が適用される。

所得税と住民税を軽減できる

上記の3つの税制メリットにより、所得税と住民税を軽減できる。

iDeCoの税負担軽減額を「年収300万円、500万円、700万円」で計算

年収300万円・500万円・700万円の場合の税負担軽減額をシミュレーションしてみよう。所得税・住民税両方の税負担軽減額を見る場合は、「iDeCoの年間掛金総額×(所得税の適用税率+住民税率10%)」で計算する。

年収と課税所得の違いとは?

シミュレーションの前に、年収と課税所得の違いを押さえておこう。

年収とは、いわゆる「額面の収入」のことだ。一方課税所得とは、所得税や住民税の税率を乗じる対象となる金額を指す。いわば「税金をダイレクトに左右する金額」だ。

年収と課税所得は、税額算出の式でつながっている。会社員の給料で考えると、以下のようになる。なお、iDeCoの掛金控除にあたる「小規模企業共済等掛金控除」は「所得控除」に該当する。

  • (給与年収-給与所得控除)-所得控除=課税所得
  • 課税所得×税率=税額

給与所得控除とはいわゆる「会社員経費」のことで、年収によって金額が変わる。2020年分以降の給与所得控除は、以下のとおりだ。

  • 年収300万円……給与所得控除98万円
  • 年収500万円……給与所得控除144万円
  • 年収700万円……給与所得控除180万円

掛金と年収で税負担軽減額をシミュレーション

ここからは、掛金と年収に応じてどれくらい税負担を軽減できるのかを見ていこう。ここでは月1万円(年12万円)と月2万3,000円(年27万6,000円)の掛金を拠出した場合を比較する。なお、所得控除である社会保険料は年収×15%、基礎控除額は48万円とする。

【掛金月1万円(年12万円)の場合の税負担軽減額】

・年収300万円の場合
(300万円-98万円)-300万円×15%-48万円-12万円=97万円(課税所得額)
→適用所得税率5%、住民税率10%
∴12万円×(5%+10%)=1万8,000円(税負担軽減額)

・年収500万円の場合
(500万円-144万円)-500万円×15%-48万円-12万円=221万円(課税所得額)
→適用所得税率10%、住民税率10%
∴∴12万円×(10%+10%)=2万4,000円(税負担軽減額)

・年収700万円の場合
(700万円-180万円)-700万円×15%-48万円-12万円=355万円(課税所得額)
→適用所得税率20%、住民税率10%
∴12万円×(20%+10%)=3万6,000円(税負担軽減額)

【掛金月2万3,000円(年27万6,000円)の場合の税負担軽減額】

・年収300万円の場合
(300万円-98万円)-300万円×15%-48万円-27.6万円=81万4,000円(課税所得額)
→適用所得税率5%、住民税率10%
∴27万6,000円×(5%+10%)=4万1,400円(税負担軽減額)

・年収500万円の場合
(500万円-144万円)-500万円×15%-48万円-27.6万円=205万4,000円(課税所得額)
→適用所得税率10%、住民税率10%
∴27万6,000円×(10%+10%)=5万5,200円(税負担軽減額)

・年収700万円の場合
(700万円-180万円)-700万円×15%-48万円-27万6,000円=339万4,000円(課税所得額)
→適用所得税率20%、住民税率10%
∴27万6,000円×(20%+10%)=8万2,800円(税負担軽減額)
 
見比べると、月々の掛金額を1万円増やしただけで税負担軽減額が大きく変わることがわかる。また、年収が多くなるほどは高くなる。

老後の資産形成を考えるならiDeCoをやらない手はない

「老後2,000万円問題」が現役世代の不安の種となっているが、老後の安心のためにもiDeCoはやっておいて損はない。毎月一定の掛金を拠出するので、税制メリットを活用しつつ、自動的に貯蓄されていく仕組みを作ることができて、一石二鳥だ。

iDeCoは年収が高い人のほうが税負担軽減額は大きい

シミュレーションで見たとおり、年収が高くなるほど税負担軽減額は大きくなる。年収300万円の人よりも年収700万円の人のほうが、所得税率が高いため、掛金額が同じでも税負担軽減額に差が出るのだ。

iDeCoにも注意点がある?

iDeCo加入による税制メリットは非常に大きいが、注意点が4つある。

1つ目は、「原則60歳まで解約・引出しができない」ことだ。この制度の目的が老後資産の形成であり、脱退要件は厳しいので注意したい。また、通算加入者等期間として最低10年間が必要になるため、50歳を過ぎてから加入すると、60歳時点では受給開始できず、受取できる年齢が引き上げられる。

2つ目は、年1回しか掛金を変更できないことだ。掛金は5,000円から1,000円刻みで自由に設定できるが、変更は年1回までである。

3つ目は、勤務する会社によってはiDeCoに加入できない場合があることだ。勤務する会社が企業型確定拠出年金(企業型DC)を導入している場合、企業型年金規約で企業型DCとiDeCoの併用を認めていないと、その会社の社員はiDeCoに加入できない。iDeCoに加入する際は、事前に確認しておこう。

最後に、所定の手数料がかかることだ。加入時に2,829円、その後も年間2,052円以上(運営管理機関により異なる)の口座管理手数料が必要だ。ただし、掛金を拠出している間は、年間の税負担軽減額は手数料を上回るので、iDeCoを利用するメリットは十分にあるだろう。

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執筆: 株式会社ZUU
  
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