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iDeCoと住宅ローン控除の税制メリットはバッティングする?

(画像=thanksforbuying/stock.adobe.com)

会社員は税金に関して対策できることが少ないと言われていますが、それでも生命保険料控除や住宅ローン控除、iDeCoなど、税金を軽減できる制度はいくつかあります。税金について勉強されている方なら、これらの制度を複数活用されているかもしれません。今回は、iDeCoと住宅ローン控除を組み合わせた場合について税負担軽減効果をシミュレーションしてみました。

iDeCoと住宅ローン控除の税軽減効果を知ろう

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)

住宅ローン控除は、住宅ローンを借り入れて住宅を取得する人の金利負担を軽減するための制度です。年末の住宅ローン残高(上限あり)の1%が10年間に渡って所得税から控除されます。所得税から控除しきれない場合は、住民税からも一部控除されます。(居住開始年等により異なります。)

2019年10月から消費税が10%になりましたが、消費税率10%が適用される住宅を購入し、2020年末までに入居した場合は、控除期間が10年から13年に延長されます。

iDeCoの所得控除

iDeCoでは、掛金として拠出したお金が全額所得控除になります。税金は収入ではなく所得にかかるので、収入が同じでも控除によって所得が減ると、その分納める税金も減ります。

例えば、iDeCoに毎月2万円(年間24万円)を拠出する場合、所得税率が10%の人であれば、所得税が年間約2万4,000円軽減されます。

所得税率が高い人ほど税軽減効果が大きい

日本では課税される所得金額が多くなるほど所得税率が高くなるので、iDeCoで課税所得の減少額が同じ場合、元の所得税率が高い人のほうが税軽減効果は大きくなります。例えば、年間の掛金が同じ24万円でも、所得税率が10%の人の軽減額が2万4,000円であるのに対し、所得税率が33%の人は7万9,200円軽減されます(表1)。

表1.所得税率とiDeCoの税軽減効果

課税される所得金額 税率 控除額 iDeCo(年間掛金24万円) で控除される所得税額
195万円以下 5% 0円 1万2,000円
195万円超330万円以下 10% 9万7,500円 2万4,000円
330万円超695万円以下 20% 42万7,500円 4万8,000円
695万円超900万円以下 23% 63万6,000円 5万5,200円
900万円超1,800万円以下 33% 153万6,000円 7万9,200円
1,800万円超 40% 279万6,000円 9万6,000円

シミュレーションしてみよう

年収700万円、住宅ローン残高2,000万円の場合

実際にどのくらい税金が軽減されるのか、以下の条件の会社員Kさんを例にシミュレーションしてみましょう。

<Kさんの情報>
・年収700万円
・3年前の2017年に住宅を購入し入居
・2020年末時点の住宅ローン残高は2,000万円

2014年4月以降に居住開始した場合、住宅ローン控除額は住宅ローン残高の1%(最大40万円)です。つまり、Kさんの場合年末の住宅ローン残高が2,000万円なので、1%の20万円が所得税から控除されます。では、年収が700万円のKさんはそもそもどれぐらい所得税を払っているのか、計算してみましょう。

基礎控除を48万円、給与所得控除を180万円、社会保険料控除を100万8,000円とし、他の控除がないとすると、課税所得は371万2,000円になります。課税所得371万2,000円の所得税は表1より、371万2,000円×20%-42万7,500円=31万4,900円と計算できますが、2037年まではさらに2.1%の復興特別所得税がかかるので、Kさんの所得税は合計で約32万1,500円になります。

Kさんは32万1,500円の所得税を払うべきところですが、住宅ローン控除で20万円控除されるので、納める所得税が12万1,500円に減額されるということになります。

所得税から控除しきれない場合は住民税からも引くことができる

今回のシミュレーションでは住宅ローン控除を全額所得税から引くことができましたが、住宅ローン控除は、所得税をすべて引いてもまだ控除枠が残っている場合、住民税からも引くことができます。住民税からの控除額は、①課税所得の7%もしくは②13万6,500円のいずれか小さいほうです。

iDeCoを併用するとどうなる?

一方でiDeCoには掛金が全額所得控除になる、つまり課税所得が減ることで税金が軽減される効果があります。

上記で計算した年収700万円のKさんの課税所得は371万2,000円でしたが、Kさんが毎月2万円iDeCoに拠出すると年間で24万円が控除され、課税所得は347万2,000円になります。課税所得347万2,000円の場合の所得税は、復興特別税も含めて約27万2,500円なので、iDeCoを利用しない場合の所得税32万1,500円に比べて、4万9,000円軽減されるのです。

ここで、iDeCoと住宅ローン控除を併用する場合を考えてみましょう。KさんはiDeCoを利用することで所得税が27万2,500円になり、さらに住宅ローン控除で所得税が20万円控除されるため、2020年納める所得税は7万2,500円ほどに減らすことができそうです。これは大きなメリットでしょう。

iDeCoの税制メリットだけを見るのではなく、多角的に老後資金を準備しよう

今回はiDeCoと住宅ローン控除を利用した税負担額についてシミュレーションしました。住宅ローン控除の額は残高の1%なので、残高が減ると税負担軽減額も減っていきますし、適用期間も10〜13年です。一方iDeCoは60歳になるまで利用できる制度です。老後資金を準備する方法を多角的に考えて、iDeCoの利用を検討しましょう。

※当記事は2021年1月時点の税制・関係法令などに基づき記載しております。今後、税務の取扱いなどが変わる場合もございますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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執筆: 株式会社ZUU