老後に備えて自分でコツコツと個人年金を蓄える人が増えてきましたが、そんな中、いま非常に注目されているのが「個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))」です。
毎月一定額の掛金を拠出することで、老後資産を形成できるだけでなく、税制面でも優遇を受けることができます。
しかし、iDeCo(イデコ)をはじめたいと考えている人の中には…
「毎月ずっと払い続けられるか不安」 「途中でやめることは出来るのか」
など不安に思っている方も多いことでしょう。
そこで今回は、iDeCo(イデコ)の掛金の変更・停止について解説します。
掛金額は年1回変更できる!
iDeCo(イデコ)の掛金は、1年に1回限り(12月から翌年11月までの間で)変更が可能です。
掛金を変更するには、「加入者掛金額変更届」(様式K-009A~C号)を提出する必要があります。
掛金は最低でも月々5000円から、1000円単位での変更が可能となります。
掛金の上限額は加入者区分により異なりますので、自分の拠出可能額は事前に確認しておきましょう。
2018年1月から、年払いも可能に!
iDeCo(イデコ)では、2018年1月から、掛金の拠出スケジュールを年1~12回のなかで設定できるようになりました。
年単位拠出では、支払い月や金額を年1~12回のなかで自由に決めることができ、さらに拠出回数を減らすことで手数料を抑えることができます。
しかし、投資信託など値動きのある運用商品では若干不向きです。本来は拠出タイミングを分散することでリスクを下げることができますが、年単位拠出へ変更してしまうと、拠出が集中してしまいその分リスクが高まる可能性があるのです。
元本確保型商品など安定性の高い商品であれば、値動きを気にすることなく手数料を減らすことができるのでオススメです。
iDeCo(イデコ)の掛金を停止するには?
失業や転職、病気など、iDeCo(イデコ)の掛金の拠出が困難になってしまった場合には、加入している運営管理機関(金融機関)の「加入者資格喪失届」(様式K-015号)を提出することで、掛金拠出を一時的に停止することが可能です。
掛金を停止すると、加入者ではなく「運用指図者」となるため、今まで積み立てた額の運用を続けるほか、手数料の支払いも続ける必要があります。
また、掛金の拠出を再開するには、再度加入申込み手続きが必要となります。
原則解約は不可、ご利用は計画的に!
iDeCo(イデコ)は、原則として60歳まで解約することはできません。
例外的に、東日本大震災の被災者については特別措置がとられましたが、基本的には途中脱退・解約することはできません。
しかし、いざという時には拠出の変更・停止が可能です。また、年単位拠出により拠出スケジュールを比較的自由に設定することも可能になりました。
税制メリットの大きいiDeCo(イデコ)を利用しない手はありません。自身のライフプランをしっかりと立てたうえで、計画的にiDeCo(イデコ)利用してみてはいかがでしょうか。
【オススメ記事】
・iDeCo(イデコ)は60歳まで解約したりお金を引き出せない?
・iDeCo(イデコ)を利用したら会社員でも確定申告が必要?
・iDeCoの落とし穴!?運用益非課税の影に潜む「特別法人税」
・iDeCo(イデコ)の資産を受け取る時、どんな控除が利用できる?
・企業型DCの資産は、転職したらiDeCo(イデコ)に移換できるの?