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資産運用・資産形成 / 意思決定をするために知っておきたい「サンクコスト」と「機会費用」

意思決定をするために知っておきたい「サンクコスト」と「機会費用」

(写真=Nomad_Soul/Shutterstock.com)

貯蓄や投資などお金に関する分野のみならず、普段の生活や行動も「できるだけ合理的に意思決定していきたい」と考える人もいるのではないだろうか? 何に価値があるのかは、その人の価値観によって変わってくるものだが、目先や表面上の価値だけを気にすることによって、合理的でない決定をしてしまうことは避けたい。今回は、日常の意思決定に意外と役立つ「サンクコスト」と「機会費用」の考え方を紹介する。

戻って来ないお金は忘れよう(サンクコスト)

サンクコスト(sunk cost)とは、「埋没費用」とも呼ばれる。これは、すでに支払ってしまい、どのような行動を起こしても取り戻せない費用を指す。

例えば、ある歌手のコンサートのチケットが2万円で売っているとしよう。その歌手に興味があり、2万円を払っても行く価値があると判断し、チケットを購入したものの、コンサートの前日になってチケットを紛失したとする。この場合、翌日会場に行けば当日券を2万円で購入できるとしても、失くしたチケットに支払った2万円をもったいないと考え、再び購入するのをためらってしまう。これは、2万円のサンクコストが人の意思決定を鈍らせている好例である。

資産形成においてサンクコストが意思決定に影響を及ぼすケースとしては、過度の保障がついた保険への加入が挙げられる。20代の頃に、知り合いにすすめられるまま月々数万円の生命保険に入ったが、その商品が30代、40代と年齢が上がるに従って保険料が上がるタイプのものだったとする。

保険料が明らかに家計を圧迫している状況なら保険を解約した方が生活も楽になるはずだ。しかし、これまで掛け続けてきた金額や解約返戻金の少なさから解約を戸惑い、不要な保険料を払い続けている人もいる。

この場合最も大切なのは、これまで払ってきた保険料は何をしても戻って来ないサンクコストだと割り切って、意思決定をすることである。

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表面の値段だけではわからない価値(機会費用)

機会費用(opportunity cost)とは、本来は最も有効に利益を生み出せていたはずである時間を、他のことをする時間に充ててしまった結果失われた利益のことをいう。

例えば、ある翻訳家が1時間に1,000文字英語を日本語に訳すことができ、1,000文字ごとに1,000円報酬を受け取っているとする。この人が、金曜の夕方に映画を2時間見に行った場合、コストはいくらだろうか? 映画のチケット代自体が1,800円としても、この場合のコストは1,800円ではない。その人が映画を見に行かずに翻訳作業をしていれば、2時間2,000文字で2,000円の報酬が得られる計算になるので、この場合の失われた費用(機会費用)は3,800円(=1,800円+2,000円)ということになる。

ただし、映画やカフェのような娯楽の機会費用が、その値段と時間単位の報酬だけで決まるとは限らない。この翻訳家が映画を見ることによってストレスが解消され、いつもは1時間に1,000文字のところを、1時間に2,000文字翻訳することができたとするとどうだろうか。

同じ8時間作業するにしても、映画に行った後では、8,000円多く報酬を得ることができる。金曜日の2時間で失った3,800円の機会費用を差し引いても、4,200円のプラスになるのである。

このように、自分の行動を選ぶときは、ただ単に値段(この場合は映画代1,800円)のみを見るのでなく、それによって失われる機会と、それによって得られるリラックス効果や今後の作業効率アップなどを天秤にかけて意思決定をすることが大切である。

まとめ

長い人生のなかで、大きな意思決定をしなければならないことは何十回とある。そして、全ての機会で正しい判断を下すことは難しい。しかし、今回紹介した「サンクコスト」と「機会費用」の考え方を覚えておくと、客観的に見て正しい行動を選べる確率が上がり、どんな行動に価値があるのかも意識しやすくなる。ぜひ普段の生活に取り入れ、活用してみよう。

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執筆: 株式会社ZUU
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