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定年退職後にいきなり投資デビューが多い日本。退職金の運用はここに注意!

(写真=Freedomz/Shutterstock.com)

一般的に、日本人は収入の多くを貯蓄に回す傾向がある。ただ、退職金というまとまった資金を手にすることで、「投資でも始めてみようか」などと考える人が少なくないようだ。そうして、あまり知識や経験がないままリスク商品への投資に臨み、老後の資金を減らすケースが相次いでいるという。それを避けるためにはどうすればいいのか。そのために取り組むべきことや具体的な手法を紹介したい。

日本人は“リスク”が苦手

日本人の多くは、積極的にリスクをとることが苦手である。とくに、元本を割り込むリスクがある金融商品への投資に馴染みがない人は多い。事実、日本銀行調査統計局が2018年に発表した調査結果によると、日本では家計の金融資産構成のうち52.5%が「現金・預金」で保有されている。一方で、「株式等」は10.9%、「投資信託」は4.0%と、いずれも低水準である。

他方、米国では「現金・預金」の割合が13.1%、ユーロ圏でも33.0%にとどまっている。「株式等」については、米国が36.2%、ユーロ圏が19.2%。投資信託は、それぞれ11.8%、9.6%と、日本よりもはるかに高水準であるのがわかるだろう。このことからも、日本人にとって株式や投資信託への投資が馴染みのないものであることは明白である。

(図表=「資金循環の日米欧比較」日本銀行調査統計局より)

ただし、日本人がまったく投資をしていないかというと、そうではない。実は、まとまった資金を手に入れるタイミング、つまり退職金を得た“定年退職後”に投資デビューする人が少なくないのだ。しかし、そこに落とし穴がある。

「60代で投資デビュー」が多いわけ

投資を行うには、ある程度の余裕資金が必要となる。ただ、現役世代の多くはもともと余裕資金が乏しいうえ、住宅ローンや教育ローンなどを抱えている人も多いだろう。そのため、投資の必要性を認識していても、最初の一歩を踏み出しにくいのが実情だ。しかし、退職金のようなまとまったお金が入れば、投資に着手しやすくなる。

総務省統計局が発表している「年齢階級別の貯蓄・負債残高」からは、年齢による貯蓄と負債額の差が見て取れる。そのうち、貯蓄が最も少ないのは40歳未満で602万円。負債は貯蓄額よりも多い1,123万円だ。これでは投資に回す資金が確保できないのも無理はない。他方、60代になると貯蓄額が2,382万円、負債額は205万円と、資金に余裕があることがわかるだろう。

(図表=「世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」総務省統計局より)

その結果、定年退職後の60代から投資デビューを果たす人が多くなっているのではないだろうか。ただ、これまで投資を経験してこなかったために、「資産倍増」「高利回り」などの営業トークに踊らされ、個別株やFX、先物取引などのハイリスクな商品に手を出してしまうケースが少なくないようだ。これが、投資未経験者が引退後にはまりやすい落とし穴である。せっかく投資をはじめたとしても、老後の資金が目減りしてしまっては本末転倒になってしまう。

一から学ぶ姿勢が大事

では、どのような点に注意して投資を行えばいいのだろうか。大切なのは、「金融リテラシー」を身に着ける姿勢をもつことだ。金融リテラシーとは、“金融に関する基礎知識”のこと。多少難しいからといって専門家にすべて任せてしまうのではなく、金融と経済の関係性やお金の運用方法、金融商品の種類やその特徴、さらには資産やリスク管理の方法について把握するなど、身に着けたい知識はたくさんある。

定年退職後に投資をはじめるなら、一から学び直すぐらいの姿勢で臨むべきだろう。金融リテラシー、お金に対する正しい知識を持っていないと正しい判断ができなくなってしまい、安易なキャッチコピーや営業トークに惑わされてしまいかねない。

「フロアレバレッジ」で堅実&攻めの投資を実現

積極的にリスクをとって投資をしたい人は、「フロアレバレッジ」という手法を覚えておくといい。フロアレバレッジとは、資産の大半を安全な商品で運用しつつ、一部の資産で高いレバレッジ(てこの原理、信用取引や先物取引など、投じた金額以上の取引をして投資効率を高めること)をかけてハイリスクな商品に投資する手法のことだ。フロアレバレッジなら、自らの堅実な投資で資産を守るのと同時に“攻めの投資”も行うことができる。

具体的なやり方としては、まず、すべての資産のうち85%を元本確保型商品に投資する。そのうえで、残りの15%の資産に3倍のレバレッジをかけ、個別株などのハイリスク商品に投資するのだ。これなら、リスクを取りつつ、長期で持続可能な資産運用が可能となる。このようなテクニックを活用することで、投資デビューをした途端に大損するような事態を回避してもらいたい。

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執筆: 株式会社ZUU
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