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確定拠出年金の基礎知識 / 2018年から始まったiDeCoの「年単位拠出」ってなに?

2018年から始まったiDeCoの「年単位拠出」ってなに?

(写真=iidea studio/Shutterstock.com)

iDeCo(個人型確定拠出年金)では、毎月定額の掛金を拠出するのが原則であった。しかし、2018年1月からは、掛金の拠出を「年単位」で考え、加入者が1年の中でどの月にいくら拠出できるかを決められるようになった。ただし、好きなときに好きなように増減できるわけではなく、詳細なルールが設けられている。今回は、iDeCoの年単位拠出について紹介する。

年単位拠出の考え方

年単位拠出の拠出期間は、「12月分から翌年11月分まで」の1年を単位として考える。これを「拠出単位期間」という。iDeCoの掛金の納付は翌月の26日に行われるので、納付月ベースでみると「1月から12月までと」なる。

この1年を、加入者が自分の好きなように区分し、年間の拠出月を1回以上決めることができる。これを「拠出区分期間」という。たとえば、毎年5月と11月に掛金を拠出したい場合、1年を「12月から翌年5月まで」と「6月から11月まで」に分けることができる。なお、拠出区分期間は必ずしも均等である必要はなく、上記の場合「12月から翌年7月まで」と「8月から11月まで」に区分することも可能だ。

年単位拠出の注意点として、設定した拠出区分期間内に掛金が拠出されなかった場合は、その拠出区分期間に当たる月は、将来一時金で受け取るときの退職所得控除額を計算する際の勤続期間に含まれない事だ。覚えておこう。

掛金額について

会社に企業年金がない会社員の場合、1ヵ月の拠出限度額は2万3,000円だが、年単位拠出では、この額に拠出区分の月数を掛けた額が、その拠出区分の拠出限度額になる。たとえば、拠出区分が12月から翌年5月の場合、拠出限度額は2万3,000円×6ヵ月で13万8,000円になる。

もし、この拠出区分で拠出限度額より少なめに拠出した場合、その差額を次の拠出区分に繰り越すことができる。ただし、拠出単位期間の最終月(11月分)の拠出で差額が出た場合、次の拠出単位期間に繰り越すことはできない。

拠出区分で最低掛けなければならない拠出額は、5,000円×拠出区分の月数となる。拠出区分が6ヵ月ならば、拠出月に3万円から13万8,000円までの間で拠出金額を設定することになる。なお、金額の設定は1,000円単位で行うことができる。

年単位拠出の例

年単位拠出では、事前に拠出の年間計画を設定する必要がある。「1月は出費が多かったので拠出額を5,000円にして、2月は4万円払おう」というような使い方は、残念ながらできない。

会社員の方には、賞与が支払われる月に多めに拠出額を設定し、他の月は少なくしたいと考える人が多いのではないだろうか。ここでは、賞与をうまく利用できる年単位拠出の設定の一例を紹介する。

まず、前述したように、企業年金がない会社に勤めている会社員の1ヵ月の拠出限度額は2万3,000円である。賞与が支払われる月を6月と12月とすると、納付は拠出月の翌月になるため、拠出月を5月と11月に設定すれば良いことになる。

ここでは、他の月も掛金を払いたいため、拠出区分期間を「12月分から2月分」、「3月分から5月分」、「6月分から8月分」、「9月分から11月分」の4区分に設定する。

それぞれの拠出区分期間は3ヵ月なので、拠出額は最低5,000円×3ヵ月分=1万5,000円、拠出限度額は2万3,000円×3ヵ月分=6万9,000円となる。

実際の拠出額を設定してみよう。

2月に2万円の掛金を拠出すると、12月分から2月分の拠出限度額6万9,000円より4万9,000円少ないので、次の拠出区分にこの差額を繰り越せる。6月の賞与をあてにして、5月は拠出限度額6万9,000円+繰越分の4万9,000円である11万8,000円を拠出することができる。

同様に、6月分から8月分を2万円、9月分から11月分を11万8,000円に設定すれば、賞与を利用してiDeCoの拠出ができるようになる。

今回の例では、拠出区分期間は4つに区分だが、1区分から12区分まで自由に決めることができる。12区分であれば、毎月拠出するということである。

まとめ

iDeCoの掛金は毎月定額を拠出するのが基本だが、今回紹介したように、自分の収入の多い月、少ない月に合わせて掛金額を設定することもできる。ただし、この設定は前もってしなければならないうえに、変更は年単位で1回のみ可能となっている。転職や退職の可能性がある場合は不便だが、うまく利用すれば効率的に老後資金を積み立てることもできるため、収入の見通しが立てやすい会社員の方は利用を検討してみるのも良いだろう。

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執筆: 株式会社ZUU
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