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確定拠出年金の基礎知識 / iDeCo(イデコ)を始める方に知って欲しい、適切なポートフォリオを組む考え方

iDeCo(イデコ)を始める方に知って欲しい、適切なポートフォリオを組む考え方

(写真=Photon photo/Shutterstock.com)

資産運用を始める際には「銘柄選び」に意識が向きがちになるが、それ以上に大事なのは投資目的に合わせた「アセットアロケーション(資産配分)」だ。いくら銘柄選びを吟味しても、投資方針やリスク許容度に見合っていなければ運用がうまくいかないおそれがある。これは、個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))の運用においても同様だ。そこで、今回はiDeCo(イデコ)におけるアセットアロケーションについて考えてみたい。

アセットアロケーションとはどのようなものか?

アセットアロケーションとは、ポートフォリオ(複数の資産の組み合わせ)を組成するために資産(アセット)を配分(アロケーション)する行為を指す。たとえば「国内株式25%、国内債券15%、外国株式10%、外国債券35%、現預金15%」などに資産を配分することを意味する。

資産運用にリスク性商品を加える場合は、リスク・リターンの関係に注視してアセットアロケーションを検討する必要がある。より多くのリターンを期待したいなら、その分リスクがあることを受け入れないといけないし、大きく増えなくてもよいので減らさない運用がしたいのであれば、リスクを抑えたアセットアロケーションを考えないといけない。

アセットアロケーションの考え方には、前述のように「国内株式」「国内債券」「外国株式」「外国債券」などマクロの資産クラスへの配分と、特定の資産クラス(例えば国内株式)の中で「銘柄Aを50%、銘柄Bを30%、銘柄Cを20%」などミクロの具体的な銘柄への配分という2つの考え方がある。

資産運用を行う際にはポートフォリオを組むのが一般的だが、個別の運用商品(銘柄)ありきで投資先を決めてしまうと、同じようなリスク・リターン特性の運用商品に偏りが生じがちとなり、期待していた運用効果が得られないおそれもある。そのため、資産運用においては最初にアセットアロケーションを考えることが重要になる。

>>アセットアロケーションについて詳しく知る

iDeCo(イデコ)で考えるアセットアロケーション

それでは、iDeCo(イデコ)におけるアセットアロケーションについて、3つの例をもとに考えてみたい。iDeCo(イデコ)で投資対象になる商品は、投資信託、保険、定期預金などが一般的だ。なお、投資信託の投資対象は、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、コモディティ、不動産投資信託(REIT)などがあり、それぞれ投資方針や投資先が異なる。それでは、下記の例をみてみよう。

●例1
国内株式80%
外国株式20%

●例2
定期預金50%
国内債券50%

●例3
国内株式25%
国内債券25%
外国株式25%
外国債券25%

例1の場合、国内外の景気が良ければ、その分リターンが期待できるが、景気が悪くなればその分損失を抱えるおそれがある。そのため、ハイリスク・ハイリターンの投資方針を持つ人向きだといえるだろう。

一方、例2のアセットアロケーションは、国内外の株式に比べると価格変動のぶれ幅が小さい。価格変動の幅が株式等に比べて小さい分好景気の時にも安定的な値動きをする。大きな利益は期待出来ないかもしれないが、変動リスクをなるべく抑えたい人向きといえる。

それでは例3のアセットアロケーションはどうだろうか。国内株式、国内債券、外国株式、外国債券にそれぞれ25%ずつ資産を分けている。国内外の株式、債券など異なるリスク特性を持つ資産に分散している。投資先や資産を分散し、バランスのよい資産構成となっている。バランスよく資産形成をしたい人は検討してもよいだろう。

このように、iDeCo(イデコ)のアセットアロケーションと一言でいっても、さまざまな配分の仕方がある。運用商品ありきで「A投信に50%、B投信に30%、C投信に20%にしよう」と先に考えてしまったら、本来は例2のようにリスクを抑えた運用をしたいと思っていたにもかかわらず、例1のようなハイリスクの運用になるおそれもありえる。iDeCo(イデコ)で資産運用を始める前にアセットアロケーションを考えたほうがよいというのは、このためだ。

資産運用ではリバランスも忘れない

実際にアセットアロケーションをして資産運用をスタートしたとしても、定期的に資産運用状況を確認することは忘れないでほしい。なぜなら、景気が良くなったり悪くなったりするということは、そのぶん株式や債券等も値が動いているからだ。どの商品もずっと同じ価格ではないので、時折自分の運用状況を確認・把握しておく必要がある。

運用状況を確認する際、投資方針や運用目的が運用開始時と変わらないにもかかわらず、ポートフォリオの構成割合が変わっているようなら、もとの資産構成割合に戻す「リバランス」を行ってみよう。

例3(国内株式25%、国内債券25%、外国株式25%、外国債券25%)でアセットアロケーションしたポートフォリオで考えてみよう。1年後に投資比率が「国内株式35%、国内債券15%、外国株式35%、外国債券15%」に変化したとする。このとき、国内外の株式の比率が高くなり、そのぶん国内外の債券の比率が低くなっているので、景気後退時には評価損を抱えやすいポートフォリオに変わっている。そこで、資産配分をもとの25%均一に戻すために、割高になった国内株式および外国株式の配分をそれぞれ10%分売却し、そのぶん国内債券および外国債券の配分を10%分買い増すのが「リバランス」という行為だ。

>>リバランスについて詳しく知る

iDeCo(イデコ)の資産運用の状況確認を忘れてしまいそうになる人は、「誕生日」や「年末年始」、あるいは「ねんきん定期便が自宅に届いた時」など、わかりやすいタイミングを決めて、運用状況をチェックするのがよいだろう。その時にポートフォリオの構成割合に変化があればリバランスを行い、中長期的な運用成果を期待したい。

アセットアロケーションに悩んだら専門家に相談を

2017年9月に金融庁が発表した「長期・積立・分散投資の効果の実績」によれば、国内外の株式、債券を同時に保有したポートフォリオのほうが、国内資産だけの資産配分よりも運用成績がよかった。人生100年時代の日本は高齢者人口が増え、労働者人口が減少の一途をたどっている。それに加え、定期預金金利は低く、長期で保有しても増えづらい状況だ。自分の老後資産を確保するために変動リスクのある資産運用も必要だという判断をする時がくるかもしれない。当然、どのようなアセットアロケーションにしたら良いのか考えることになるはずだ。そのような際には、金融機関などお金の専門家に相談し、納得したうえでiDeCo(イデコ)の運用をはじめてみてはいかがだろうか。

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執筆: 株式会社ZUU
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