iDeCo(イデコ)の資産運用をはじめるにあたり、ポートフォリオを組む方は多くいらっしゃると思います。
その準備として、「銘柄選び」ばかりに意識が向いてしまう方が多いですが、
それ以上に重要なのが、投資目的に合わせた「アセットアロケーション」です。
今回は、この「アセットアロケーション」について、具体例も交えながら簡単に解説していきたいと思います。
アセットアロケーションとは?
「アセットアロケーション」は、簡単にいうと資産(アセット)を配分(アロケーション)することを指します。
いくら「銘柄選び」を吟味したところで、リスクのバランスが悪く自分自身の投資方針に合っていない資産配分では、運用が上手くいかなくなる可能性が高くなります。
1つひとつの銘柄にとらわれるよりも、商品ごとの特徴・リスク性などを理解したうえで、バランスよくポートフォリオを組むことが非常に重要になります。
3つの例で考える!iDeCo(イデコ)のアセットアロケーション
まずは3つの例をもとに、どのようなアセットアロケーションの考え方が最適なのかを簡単に解説していきます。
例1
株式を中心に添えたポートフォリオです。
一般的に株式は、景気が良ければ大きなリターンを期待できますが、その分景気が悪いと損失が出てしまうリスクがあります。
株式は債券などに比べて、ハイリスク・ハイリターンな運用商品のため、積極的な運用がしたい人のためのアセットアロケーションといえるでしょう。
例2
こちらは、元本割れのない定期預金と、株式に比べて値動きの幅が小さい国内債券を半分ずつ配分した例です。
どちらも安定的でローリスク・ローリターンな運用商品なので、大きな利益は期待できないかもしれませんが、リスク回避を優先したい人向きのアセットアロケーションになります。
例3
国内外の株式・債券を均等に配分し、リスクを分散させたアセットアロケーションの例です。
リスク性の高い商品と低い商品を上手く分散しておりバランスが良く、初心者の方にもおすすめの方針になります。
運用状況によってはリバランスも重要?
長期間iDeCo(イデコ)の運用を続けていると、掛金や資産残高の配分など各運用商品の価格も変わっていくので、当初のアセットアロケーションから比率が変わることがあります。
上図の例では、国内外の株式と債券を25%ずつで均等配分していたポートフォリオ(図左)が、「国内株式40%、外国株式30%、国内債券15%、外国債券15%(図右)」に変化しています。
元々はバランスの良い資産配分でしたが、変化後はリスク・リターンの高い「株式」の比率が全体の70%に増加しているため、万が一景気の悪くなった場合には資産価値が急落しかねません。
こういった場合は、利益の出た運用商品を売却して別の運用商品を買い増しするなど、アセットアロケーションを元の比率に戻す「リバランス」が重要になってきます。
悩んだら、専門家に相談を!
iDeCo(イデコ)で最大限運用パフォーマンスを上げるのも重要ですが、
1番重要なのは、ご自身の資産状況、景気や社会情勢などさまざまな要因をふまえ、自分の運用方針に合ったアセットアロケーションを考えることです。
特に、これからiDeCo(イデコ)をはじめる方は、銘柄を調べるだけでなく、アセットアロケーションについて一度しっかりと調べてみることをオススメします。
もし分からなくなった場合には、専門家に相談してみるのも良いでしょう。
りそな銀行のiDeCo(イデコ)にも無料相談の窓口がありますので、お困りの際にはぜひご利用ください。
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※当記事は2020年8月現在の税制・関係法令などに基づき記載しております。今後、税務の取扱いなどが変わる場合もございますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。