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確定拠出年金の基礎知識 / 企業型DCの「マッチング拠出」 その効果は?

企業型DCの「マッチング拠出」 その効果は?

(写真=Jirsak/Shutterstock.com)

企業型確定拠出年金(企業型DC)では、2012年1月より、企業が拠出する掛金に従業員も掛金を上乗せ拠出する「マッチング拠出」が導入されている。本稿では、そもそもマッチング拠出とは何なのか、そしてマッチング拠出を利用すべきか否かについて考察したい。

マッチング拠出とは

企業型DCでは、通常、企業が掛金を拠出する(事業主掛金)。この事業主掛金に、加入者(従業員)が掛金を上乗せして拠出することを「マッチング拠出」という。会社ごとに定めている「確定拠出年金規約」に、マッチング拠出が行える旨の定めがあれば、加入者も掛金を拠出することが可能だ。マッチング拠出を利用するかどうかは、加入者が自由に決めることができる。

企業型DCでは、掛金に限度額が設けられている。拠出限度額は、厚生年金基金や確定給付企業年金など、企業型DC以外の企業年金制度があるか否かで異なる。他の企業年金がある場合、確定拠出年金の拠出限度額は年33万円、他の企業年金がない場合は年66万円となる。

事業主掛金の額は、一般的には、役職や等級などに応じて企業が決める。その金額に上乗せしてマッチング拠出をする場合、2つのルールがある。1つ目のルールは、事業主掛金額とマッチング拠出による加入者掛金額の合計が、前述した拠出限度額(33万円または66万円)を超えてはならないということ。2つ目のルールは、加入者掛金額が事業主掛金額を超えてはならないということだ。

加入者掛金は、この2つのルールの範囲内であれば、自由に設定することができる。一般的には、申請期間が決められており、その期間内に、新規開始や停止、金額変更などの申請手続きをする必要がある。申請期間も年1~2回と限られており、頻繁に変更できないことが多い。

マッチング拠出の影響

マッチング拠出を利用した場合にはどのような影響があるのだろうか。手取り額、社会保険料、税金の3つの面から考えてみよう。

・手取り額
加入者掛金は給与などから天引きされる。手取り額は、加入者掛金相当額分だけ少なくなる。

・社会保険料
社会保険料への影響はない。厚生年金保険料や健康保険料などの社会保険料は、標準報酬月額を基礎として算定される。この標準報酬月額がマッチング拠出によって変わることはないからだ。

・税制優遇措置
税制面では、マッチング拠出を利用した方が節税につながる。加入者掛金を拠出した場合、その全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象となるのだ。その結果、課税所得金額は加入者掛金を拠出した分だけ減り、そのぶん所得税・住民税も軽減されることになる。

また、加入者掛金による運用収益は、会社が拠出する事業主掛金の運用収益と同様に非課税である。受け取りは60~70歳までの間の任意の時に、一時金または年金で受け取る(年金の場合は受取開始)。一時金として受け取る場合には「退職所得控除」が適用されるほか、年金で受け取る場合には「公的年金等控除」が適用される。どちらも、受取時の税金が軽減される可能性があるということだ。

マッチング拠出の利用価値は?

企業型DCは、事業主掛金分もマッチング拠出による加入者掛金分も、原則として60歳まで解約することができない。そのため、確実に老後資金を増やすには、マッチング拠出は有効な手段といえよう。

ただし、マッチング拠出を利用して掛金を積み増すということは、その分、手取りの収入は当然ながら減ることになる。企業型DCは、急にお金が必要になったとしても解約ができないため、住宅ローンの返済金や教育資金などのまとまった資金は別の手段で確保した上で、マッチング拠出を活用することが大切だ。また、住宅ローンや教育資金などの目途が立ってからマッチング拠出を利用したり、若いうちには少額だけ利用したりするということも、選択肢の1つとして考えていきたい。

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執筆: 株式会社ZUU
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