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突然の海外転勤!その時、iDeCo(イデコ)と企業型DCはどうなる?

(写真=Ditty_about_summer/Shutterstock.com)

外務省の調査によると、2017年に海外で勤務した人の割合は、2008年と比較して約21%増加している。中でも、タイでは65%増、オーストラリアでは46%増と、海外赴任は右肩上がりで増加し続けている。では、会社員がいざ海外に転勤となった場合、社会保険、企業型確定拠出年金(企業型DC)および個人型確定拠出年金(iDeCo(イデコ))はどのような取り扱いになるのだろうか。

海外勤務時のiDeCo(イデコ)と企業型DCの基本

海外勤務時における企業型DCは、日本で加入している社会保険とセットになっていると考えて問題ない。つまり、海外勤務中であっても社会保険に加入し続けているのであれば、企業型DCも継続することができる。逆に、海外勤務によって社会保険に加入できなくなった場合には、企業型DCも継続できなくなるため注意が必要だ。

なお、iDeCo(イデコ)は、海外勤務になると原則として掛金を拠出することができない。なぜなら、iDeCo(イデコ)の加入要件の1つが「日本国内に居住していること」であるからだ。ただし、運用指図者として資産を運用することは可能だ。では、海外で勤務した場合の社会保険の取扱いはどうなるだろうか。

海外勤務時の社会保険の取扱い

海外で生活する場合、原則として、現地の社会保障制度に加入することになる。これは、現地採用だけでなく、日本の企業から海外の支店などに転勤になった場合も同様である。国内企業から海外に派遣される場合、現地の社会保障制度と日本の社会保険の両方に加入することになり、社会保険料を二重に負担することになる。このため、現地の社会保障制度の受給要件を満たさないまま帰国すると、保険料の掛け捨てになるおそれがある。

日本では、このような二重負担を防止するため、複数の国と「社会保障協定」を締結している。この協定は、社会保険料の二重負担の防止や年金加入期間の通算を目的としたものとなっている。社会保障協定を締結・発効した国に勤務する期間が5年以内の場合、一時派遣の扱いになり、現地の社会保障制度への加入は免除される。つまり、海外で働いても日本で加入していた社会保険のみ継続して支払いを続ければ問題はない。

2018年6月現在、日本と社会保障協定を締結、発効している国は、ドイツ、イギリス、韓国、アメリカ、ベルギー、フランス、カナダ、オーストラリア、オランダ、チェコ、スペイン、アイルランド、ブラジル、スイス、ハンガリー、インド、ルクセンブルク、フィリピンの18ヵ国だ。また、イタリア、スロバキア、中国とは協定を署名済みで、現在発効準備中となっている。

海外勤務が5年を超えた場合の社会保険の取扱い

海外勤務が5年を超える場合は、原則として、現地の社会保障制度にのみ加入することになり、日本の社会保険制度に関する資格を失う。しかし、当初5年以内を予定していたものの、諸事情により延長しなければならなくなる場合もある。そのような場合には、一時派遣の延長が認められる国(ドイツ、オーストラリア、ルクセンブルク、フィリピンなど)もある。日本の社会保険制度に関する資格を失った場合は、企業型DCの払込みを継続することができなくなるが、運用指図者として資産を運用することは可能だ。

一方、社会保障協定を結んでいない国で働く場合は、期間の長短を問わず、現地の社会保障制度に加入しなければならない。ただし、日本の企業に雇用されている間は、日本の社会保険にも継続して加入することになる。この場合は、もちろん企業型DCを継続することも可能だ。

海外勤務時のiDeCo(イデコ)の取扱いについてのまとめ

海外に居住する場合、それ以前に加入していたiDeCo(イデコ)を利用して掛金を拠出することができなくなる。iDeCo(イデコ)に加入している妻が海外に居住する場合も、同様に掛金を拠出し続けることはできない。前述のように、iDeCo(イデコ)の加入要件の1つが「日本国内に居住していること」であるからだ。そのため、海外に居住し、日本に住民票がなくなる間は、拠出を続けることができない。

しかし、すでに拠出した資産を運用し続けることは可能だ。また、帰国して転入届を出せば、iDeCo(イデコ)での掛金拠出を再開できる。手続きとしては、海外への転出届を出す前に加入者資格喪失届を提出し、帰国後にまた再加入するかたちになる。将来海外で仕事をする予定の人は、これらの点も踏まえて、加入時期や金融機関などを検討しておいた方がいざというとき、スムーズな手続きができるはずだ。

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執筆: 株式会社ZUU
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