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確定拠出年金の基礎知識 / 今さら聞けない!? iDeCo(イデコ)のデメリット

今さら聞けない!? iDeCo(イデコ)のデメリット

(写真=g-stockstudio/Shutterstock.com)

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の利用者が年々増加している。iDeCo(イデコ)の2017年度の新規加入者は44万人以上となった。2018年度に入ってからも着実に増加し、2018年8月末時点で加入者数が100万人を突破したのは記憶に新しいところだ。最近は、投資を始めたキッカケがiDeCo(イデコ)という方も少なくないだろう。

iDeCo(イデコ)の特徴として、(1)掛金が全額所得控除、(2)利息・運用益が非課税、(3)受け取り時も一定額まで税制優遇があるといったメリットの部分が大きく取り上げられているが、一方でデメリットも存在する。デメリットを学ぶことは、より適切な運用にもつながる。ここでは、iDeCo(イデコ)のデメリットを2つ取り上げ、注意点を紹介しよう。

iDeCo(イデコ)のデメリット1 元本割れリスクあり! 相場変動、コストも考慮した運用を

iDeCo(イデコ)は、あらかじめ定められた上限の範囲内において自分で決めた金額を拠出し、自分で運用商品を選ぶことで老後に備えて資産を形成する制度だ。

運用商品の多くは投資信託から選択する。投資信託は、運用次第で利益を得られることもあれば、逆に損失が出てしまうこともある価格変動型の金融商品だ。幸いiDeCo(イデコ)の運用商品ラインナップの中には、定期預金や保険などの元本確保型商品も用意されている。「元本確保型」と耳にすると、安心な上に手堅く将来の資金を貯めていけそうにも思えるが、注意点も存在する。

iDeCo(イデコ)で忘れてはならないのは、手数料の存在だ。加入時だけでなく、掛金を拠出する都度手数料がかかる。掛金を毎月拠出する場合、国民年金基金連合会に支払う103円と、信託銀行に支払う64円で計167円、合計2,004円の手数料が年間でかかる。

この毎月の手数料を考慮して、資産運用を考えてみよう。1年満期の定期預金に毎月1万円を拠出し、手数料は月167円のみとする。1年後に最初の月に拠出した定期預金が満期になる。現在は金利0.01%ほどで推移しているので、1年後には1円の利子がついていることになる。iDeCo(イデコ)の手数料167円と差し引きすると、実際には1円の増加ではなく166円減ったことになる。金融機関によっては、さらに運営管理手数料が差し引かれるため、手数料込みで考えると運用はマイナスとなってしまうのだ。

また、途中で違う商品に預け替える時も注意が必要だ。定期預金では中途解約利率が適用されるため、元本割れはしないものの、そのぶん利息が減ってしまう。保険の場合は解約控除が発生し、解約控除の額とそれまでの利益の額によっては元本割れする可能性があるので、注意が必要だ。

現在の低金利では、元本確保型商品のみの運用では、手数料が差し引かれることを考慮すると、元本割れは避けられない。一方、投資信託は運用次第で元本を増やしていくことができる。iDeCo(イデコ)では掛金が全額所得控除になるため、税効果を含めたトータルで考えれば、元本割れは避けられるという考え方もある。

しかし、iDeCo(イデコ)では、60歳までの長い間拠出と運用をし続けるため、時間は十分にある。元本確保型商品だけで運用するのでは、税メリット効果を加味したとしても、iDeCo(イデコ)の運用益非課税のメリットを活かしきれないことになる。自己責任を考慮に入れつつ、長期運用の特性を活かして、少しずつでもリスクを取った運用をすることで、iDeCo(イデコ)はその価値を発揮するといえるだろう。

iDeCo(イデコ)のデメリット2 原則60歳まで引き出すことが不可能

iDeCo(イデコ)は公的年金に上乗せして老後生活に備える、私的年金の一つである。掛金を自分自身で運用しながら積み立てていき、60歳以降に年金や一時金の形で受け取る仕組みになっている。老後資金の形成という目的で作られた制度であるため、原則として、60歳までは積み立てた資産を途中で引き出すことはできない。

60歳までの長い人生の間には、結婚、引越、子供の学費、車や住宅の購入といったさまざまなイベントとそれに伴う大きな出費があるだろう。まとまった出費に対する備えは、例えばNISAのようにいつでも売却できる別の制度を利用するのが賢明だ。iDeCo(イデコ)はあくまでも老後の資金として切り離して考えて、可能な範囲で拠出していきたい。なお、もし途中で掛金額を増加または減少したい場合は、掛金額の変更が年に1回可能となっている。

デメリットも知った上での利用を

iDeCo(イデコ)には、掛金の所得控除(による所得税と住民税の軽減)などの税制優遇があるため、たとえ元本確保型商品のみで運用したとしても、活用するメリットは十二分にある。一方で、投資信託を選んでより高い利回りを追求する運用を行うことにより、運用益非課税のメリットを存分に享受することも可能である。運用商品は途中で変更が可能なため、定期的に運用状況をチェックし、必要に応じて変更するというようにしたい。時間と(ある程度の)手間をかけ、大切な資金をじっくり育てていただきたい。

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執筆: 株式会社ZUU
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