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投資信託の選び方とは?見るべきポイントや注意点をご紹介

投資信託の購入を検討している方の中には「あまりに種類が多くて何を選べば良いかわからない…」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ひと口に投資信託といっても、商品ごとにリスクやリターンは異なります。商品選定においては種類ごとのメリット・デメリットを踏まえて決めることが大切です。

ここでは、投資信託の選び方について、そのポイントや注意点をご紹介します。

投資信託をおさらい

投資信託とは、多くの投資家から集められたお金を一つにまとめて運用のプロであるファンドマネジャーが運用する仕組みのことです。投資対象によって大きく「株式投資信託」と「公社債投資信託」の2つに分類されます。

株式投資信託は国内外の株式などを中心に組まれた投資信託であり、株式や債券などさまざまな商品を組み合わせたバランス型など、選択の幅が広いのが特徴です。

一方の公社債投資信託では株式は運用の対象外で、国債や社債など、国や公共団体・会社等が投資家からお金を借りる際に発行する債券(公社債)を中心とした投資信託となります。

一般的に投資信託は初心者に向いているといわれています。理由はいくつかありますが、代表的なのは「少額から運用可能である」ことと「分散投資がしやすい」ことです。

運用を行なう際は、リスクを低減させる目的でさまざまな投資対象に分散投資するのが一般的ですが、投資の専門家が、投資家から集めたお金を世界中の株式や債券に分散する投資信託であれば、少ない額で分散投資をすることができます。

投資信託の特徴や運用初心者に向いている理由については下記記事で詳しく解説しております。
投資初心者にオススメ?投資信託の特徴とは
なぜ「投資信託」は運用初心者に向いていると言われるのか?

投資信託の手法

投資信託の手法には、パッシブ運用(インデックスファンド)とアクティブ運用(アクティブファンド)の2種類が存在します。

パッシブ運用とは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)といった国内のベンチマークのほか、S&P500などの外国株式で代表的なベンチマークに連動するように設計されている投資信託です。一方のアクティブ運用はファンドごとの運用方針に従って投資対象銘柄が選定されており、インデックスファンドを上回る成果を狙う投資信託です。

さらに、同じ「パッシブ運用」「アクティブ運用」でも、投資信託は投資対象ごとに以下の3つに分類できます。

なお、パッシブ運用とアクティブ運用については下記記事でも詳しく解説しております。
長期積立するなら結局「パッシブ」と「アクティブ」どっちがいいの?

国内・国外債券

国内債券型は国内で発行される債券を購入して運用するタイプ、国外債券は日本以外の海外の債券を運用するタイプです。組み入れる債券は、国債や社債の他、格付けが低い代わりに利回りが高い「ジャンク債」など、さまざまな投資対象に及びます。

債券の価格が変動する要因は「金利」です。金利が上がれば債券の価格は下がり、金利が下がれば債券の価格が上がります。国外債券でも値動きの仕組みは同じですが、為替の影響を受ける点に注意が必要です。

国内・国外株式

投資信託の純資産総額の70%以上が株式であり、主に国内株式で運用されるものを国内株式型と呼びます。

一方、日本以外の株式を運用するのが国外株式型です。ひと口に「国外」といっても投資先はさまざまで、大きく分けると米国や欧州などの「先進国株式」とアジア諸国、中南米などの「新興国株式」に分かれます。

新興国株式は先進国株式より値動きが激しく、政治・経済状況の急変などのカントリーリスクもあります。先進国からの資金流入の影響で大きな値動きを見せることがあり、総じてハイリスク・ハイリターンとなります。

株式については下記記事でも詳しく解説しております。ぜひあわせてご覧ください。
資産運用『超』入門③:そもそも「株式」って何?

国内・国外不動産(REIT)

投資信託のラインナップは、株式や債券以外に現物の不動産を選ぶこともできます。集めたお金で不動産を運用するタイプの投資信託で、「Real Estate Investment Trust」の頭文字を取ってREIT、または不動産投資信託と呼ばれています。

国内のREITはJAPANの頭文字をとって「J-REIT」とも呼ばれます。投資信託でありながら不動産投資法人という形態をとっており、配当可能利益の90%超を分配するなど、一定の条件を満たすことで非課税となる仕組みが特徴です。このため、分配金を多く受取れるメリットがあります。

国外不動産を扱うREITは多くの場合で日本より利回りが高い点がメリットです。ただし、海外の物件情報を得るのは難しく、投資家は自ら積極的に情報収集やリスク分析を行う必要があります。

REITに関しては下記記事でも詳しく解説しております。併せてご覧ください。
選ぶ時に迷う!国内REITと海外REITは何が違うの?

投資信託の選び方

投資信託にはさまざまな商品があり、何も知らないと商品選定の段階で躓いてしまうかもしれません。ここでは投資信託を選ぶ際のポイントを解説します。

運用の目的や目標を明確にする

投資信託を購入する前に、まずは運用の目標を定めておくことが大切です。子どものための教育資金が欲しい、老後の資金を貯めたいなど、目的によって必要な金額は変わってくるからです。

目的が決まれば、それに伴って利用できる非課税制度も違ってきます。たとえばiDeCo(個人型確定拠出年金)は、掛金が全額所得控除され、運用中の利益が非課税になるなどメリットが大きい制度です。60歳になるまでは原則引き出しができないため、老後の資産形成など長期的な目的には向いています。教育資金であれば、同じ非課税制度で自由に引き出しができる「つみたてNISA」が選択肢の1つとなります。

目的・目標に合わせて投資信託のタイプを決定する

投資の目的や目標金額がはっきりしたあとは、それに合わせて投資信託のタイプを決定します。株式と債券の比率を変えたり、国内と海外の比率を変えたりすることで運用のリスクをコントロールすることができます。

運用に関するリスク許容度は年齢によっても変わります。「年齢と同じ債券比率」が良いともいわれており、30代なら債券比率30%、40代なら40%が目安となります。「国内株式」「外国株式」「国内債券」「海外債券」など複数のタイプの投資信託の比率を変えることで、年齢に応じたリスクコントロールもできます。

投資信託を選ぶ際に見るべきポイント

投資信託のタイプが決まったあとは商品を決定しましょう。「国内株式」「外国株式」の中でも、商品ごとにリスクやリターン、コストはまったく異なります。以下、投資信託を選ぶ際のポイントごとに解説します。

リスクとリターン

投資においてリスクとリターンは表裏一体です。大きなリターンを得られる可能性がある商品は、それだけ値下がりする可能性もあります。また、一般的に債券よりも株式の方が高リスクであり、それだけリターンにも期待が持てます。逆にできるだけリスクを抑えた運用を目指すなら国内債券を中心にするのがおすすめです。

過去の運用実績・純資産総額

国内債券など、同じ資産で運用しているなら、できるだけ過去の運用実績が良い投資商品を選択しましょう。運用実績はインターネットで販売会社や運用会社を調べることで確認できます。この時に大切なのは、最低でも3年以上の運用状況を確認することです。3年未満の短い期間では、たまたまその時の市場全体が活況だったという可能性もあるため、個別商品の良し悪しの判断がつきにくいためです。

また、規模が小さい投資信託の場合はたくさんの銘柄に資金を振り分けにくく、分散効果が小さくなります。資金の出入りの影響も相対的に大きくなり、安定した運用に影響することもあります。したがって、長期投資には純資産額が潤沢である必要があります。純資産総額10億円を下回る規模では運用が中止され、繰り上げ償還の可能性もあります。

信託報酬や手数料

投資信託に関するコストは大きく分けて以下の3つです。

  • 購入時手数料
  • 信託報酬
  • 信託財産留保額

この中で、すべての投資信託で絶対に必要になるコストは「信託報酬」です。運用や資産管理の対価として運用会社・信託銀行・販売会社に毎日支払うことになります。一般的にパッシブ運用のインデックスファンドのほうがアクティブファンドよりも信託報酬が低く設定されています。投資先のタイプをすでに決めているのであれば、同じようなファンドで比較して信託報酬が低い商品を選びましょう。特に「インデックスファンド」の場合は得られるリターンはほとんど同じです。信託報酬の低さがトータルリターンにかかわります。

投資信託の手数料については下記記事でも詳しく解説しております。ぜひご覧ください。
確定拠出年金の運用に活かしたい 投資信託の手数料のカラクリ

分配金のあり・なし

投資信託には毎月、半年、1年といったスパンで分配金を受取れるタイプと、分配金を受取れないタイプがあります。

分配金があるタイプは、投資の最中に分配金を受取って利益確定させられるのがメリットです。分配金を受取ると利益を確定させられる反面、再投資による複利効果が得られません。運用効率が低下する点がデメリットになります。

一方、分配金を受取らないタイプは、利益確定できない代わりに利益を再投資することができます。利益を再投資することで、元本と再投資した利益の両方から新しい収益を受取ることができます。これは「複利効果」と呼ばれます。

ファンドマネジャー

投資信託を運用しているファンドマネジャー(運用責任者)の運用経験も確認しておきたいところです。できるだけ経験豊富なファンドマネジャーが望ましいでしょう。

投資信託は毎月「月次運用レポート」を交付しています。レポートのなかに運用責任者のコメントがあり、投資信託の現状やファンドマネジャーの投資に対するスタンスが詳しく記載されています。

もっと詳しく知りたい場合は、投資信託を運用している運用会社の公式ホームページで確認してみましょう。「運用会社名 運用責任者名」で検索すると、ファンドマネジャー個人の経歴について詳しく記載されているページを見ることができます。運用会社については、月次運用レポートのトップページや交付目論見書に記載があります。

売買回転率

売買回転率とは、投資信託の組み入れ商品である株式・債券などを買ったり売ったりする頻度のことです。

売買を繰り返すことでコストが増すのは、個人でもファンドマネジャーでも同じです。売買回転率の数値は運用報告書で確認できるため、同じジャンルならできるだけ回転率が低い投資信託を選ぶほうが低リスク・低コストで運営できます。

投資信託は分散投資・長期投資が前提

投資信託を保有する際、分散投資と同時に大切なことが「長期投資」です。短期的に投資信託を売買するのではなく、同じ銘柄を長く保有することによって以下のようなメリットが得られます。

  • 複利効果を期待できる
  • 運用のリスクが低くなる可能性がある
  • コストが安くなる

複利とは「利子にも利子がつくこと」です。長期にわたって運用を続けていくと途中で分配金を受取ることができますが、それらを再投資することで分配金にも利息がつくようになります。長期で運用を続けるほど複利の効果が高まるため、効率的な資産運用が可能となります。

また、投資信託は長期で持ち続けるほどリスク(平均で見た場合の値動きの幅)が狭まってくることが知られています。投資信託の運用成績は1年ごとに大きくプラスになるときもあれば、マイナスになることもあります。短期では大きく元本を下回る可能性もありますが、長期で持ち続けることで1年あたりの損益が平準化されるのです。

さらに、コストの負担を軽くできることも長期信託のメリットです。短期で売買すると購入・解約に手数料がかかりますが、同じ投資信託を長く保有する方法であれば、売買のコストは抑えられます。とは言え、元本は保証されませんので、ある程度のリスクを許容できること、相場が戻るまで待つ時間的余裕があることが、投資信託で運用する前提条件となります。

長期投資に関しては下記記事でも解説しております。ぜひあわせてご覧ください。
iDeCo(イデコ)を利用するときに注意したい、分散投資と長期投資の重要性

しっかり理解した上で投資信託を選ぼう

ひと口に投資信託といってもその種類はさまざまです。まずは「公社債投資信託」「株式投資信託」「インデックスファンド」「アクティブファンド」などの分類による違いを把握することから始めましょう。

その後は個別の商品ごとのリターンや純資産額、コストなどから長期分散投資に適した商品を選定し、資産運用をスタートさせましょう。

※当記事は2021年12月現在の税制・関係法令などに基づき記載しております。今後、税務の取扱いなどが変わる場合もございますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

執筆: 確定拠出年金スタートクラブ編集部